アニメーション制作会社の撮影部に所属し、複数のアニメ素材をひとつの画像として合成し、映像化する仕事を担当しています。アニメを見るときには、まずキャラクターに着目しがちだと思いますが、よくよく見ると、数秒の動画にはキャラクターだけでなく背景なども描かれていますよね。そのなかで何をどう活かし、より魅力ある動画に仕上げていくかが私たちのミッション。シーンによっては、わずか数分の間にものすごく多くの素材が使用されているんですよ。技術もセンスも根気も欠かせず、大変なことはたくさんありますが、ひとつのものを仕上げるということの達成感はすばらしく、とてもやりがいがある仕事です。
小学生の頃から、大好きな絵に関わる仕事に憧れていました。将来の道を本気で考え始めたのは、高校時代の進路選択の時期。映像を見ることも好きだったので、絵と映像、どちらにも合致し、仕事にできるのがアニメーションだと思ったんです。東京工学院専門学校との出会いは、友人に誘われて行ったオープンキャンパス。体験学習がとても楽しくて、内容の充実度をはじめ、先生方や在学生がとてもわかりやすく親切に教えてくれたことが印象に残っています。他校のオープンキャンパスにもいくつか参加しましたが、やっぱり私にとって一番楽しいのはここだと思い、入学を決めました。実は最初に私を誘ってくれた友人も一緒に入学したんですよ!
学生時代は、作品制作に追われる毎日でした。それによって、基本的な技術や皆で協力しながら作り上げていくスキルなど、たくさんのことを身につけることができましたが、私にとって一番の糧になっているのは「自ら学ぶ姿勢」です。新しい映像を生み出す現場は、常に試行錯誤の連続。今も自問自答しながら自主的に挑戦できているのは、学生時代に「自ら学ぶ」ことの必要性を体感できたからだと思います。一方で卒業制作も忘れられない思い出です。やることが山積みでしたし、ときにはグループ内でぶつかりあいながら取り組むことも。やっと完成したときは、達成感というよりも、「何とか完成してよかった」と安堵したことをよく覚えています。
株式会社ぎゃろっぷ 勤務/アニメーション科(※2022年4月より「アニメ・マンガ科」)/2020年卒/株式会社ぎゃろっぷ入社後は撮影部に所属。入社4年目の現在は、撮影監督の仕事も任されている。「東京工学院専門学校卒業時に、5年後の自分のビジョンを考えたんです。その時の目標が撮影監督でした。5年を待たずに実現できたわけですが、それに満足することなく、もっともっとクオリティの高い演出ができる人材になりたいと思っています」。今やドラマ・映画以上の作品数を誇るアニメの世界。「そんな仕事に関わっていられることに驚きと幸せを感じています」と充実した表情で話してくれた。