歯科衛生士の仕事は歯科医師をサポートする歯科診療補助だけではありません。歯科予防処置や歯科保健指導など、多岐に広がっています。毎日大勢の患者様がいらっしゃるので、診療補助や予防処置などは丁寧に迅速に行い、患者様のご負担を極力少なくするようにしています。またどんなに忙しくても、患者様の気持ちに寄り添うよう心がけています。患者様のお顔を見て不安そうな表情をしていれば、「大丈夫ですか?」と声をかけます。歯科衛生士に限らず医療職全般に言えることだと思いますが、患者様がいつもどおりの生活に早く戻れるよう努力と気遣いを惜しまず、「お大事に」の一言にも気持ちをこめて、日々頑張っています。
私は高校卒業後2年間、歯科助手の仕事に就きました。そこで歯科医院での仕事にやり甲斐を感じ、より幅広い仕事ができる歯科衛生士を志し、名古屋ユマニテクに入学しました。学びは専門用語を覚えるところから始め、実習や多くの試験などを難しく感じることもありました。でも実際の仕事はもっと厳しくシビアで、基礎から応用までしっかり教えていただいたのが役立っています。名古屋ユマニテクでの3年間は、今の私の礎になっていると思います。そのとき一緒に頑張った同期の友だちは、ときどき会って情報交換します。また今でも学校を訪れ、先生方とお話しすることもありますが、「頑張ってるね!」と言われると励みに感じます。
歯科衛生士は国家資格が必要な専門職です。結婚や出産といったライフイベントを経ても、家庭や子育てと両立しながら活躍する機会に恵まれています。しかし第一線で活躍し続けるには、知識のアップデートや技術のトレーニングが大切と感じています。そこで私は海外にも目を向け、アメリカやスウェーデンなどを訪問。先進的な歯科医療の様子はクリニックの先生方をはじめスタッフのみんなに報告しています。そして海外ではつらつと活躍する歯科衛生士は、私の目標になっています。生涯の仕事としてしっかり務めることはもちろん、自信を持って患者様と接し、地域のみなさんに貢献できるようなプロフェッショナルとして活躍したいと考えています。
たなか歯科クリニック勤務/歯科衛生学科 卒(前身校:名古屋ユマニテク歯科製菓専門学校/2019年4月より独立)/2008年3月卒/歯科衛生士を目指す人へのアドバイスをうかがうと、「若いみなさんはオシャレもしたいでしょうけど、過度なヘア・メイクやネイルは医療人としてはふさわしいでしょうか?歯科衛生士としての知識や技術はもちろんですが、身だしなみも大切です。自分のことより他者、患者さんを優先できる気持ちが大切だと思います」と笑顔で答えてくれました。