主な仕事の内容は、県民の皆様や市町村の担当者などに向けた男女共同参画に関する講座や研修の企画運営です。打ち合わせの際、特に意識的に実践していることが専攻科で何度も学んだ「多様な意見を受け入れ、自分の意見をきちんと伝えること」です。また、女性史の授業で学んだ女性先駆者たちの生き方や、家庭での男女のあり方に関する知識は、今の仕事に繋がる学びになっています。
在学中に衝撃的な出来事がありました。遺跡発掘調査に参加したことを学外で話した時「女性なのに力仕事ができるの?」「食事係?」などの思いがけない反応が返ってきたのです。発掘現場には他大学からの参加者もおり男女の区別なく作業を割り振られていたので、この時に初めて、性別などの思い込みで決めつけられることがあるのだと認識しました。さらに、就職活動でも性別での差を感じ、卒業後は「男女の隔たりがない社会づくり」に携わりたいと思い始めました。先生から「共生センターには図書室があるので司書資格も活かせるのでは」とアドバイスをいただけたことや、タイミングにも恵まれ、現在の仕事に就くことができました。
男女共同参画社会の実現には、アンコンシャス・バイアス(無意識の先入観や偏見)など多くの課題がありますが、だからこそ学び続け、正しい情報を発信していきたいと思っています。
公益財団法人福島県青少年育成・男女共生推進機構 福島県男女共生センター勤務/地域創成学科/2019年度 地域創成学科卒業/2022年度 専攻科文化学専攻卒業