東京ドームスポーツの選手強化部に所属して、国内でもトップクラスの選手たちに対する、水泳指導のサポートを行っています。主な仕事は、練習時のタイム取りと、合宿や大会時の引率ですが、強化選手の練習がない時は、一般向けのフィットネスクラブで、成人対象の水泳レッスンを行ったり、フロントに立って接客をしたりしています。強化選手たちの大会では、行く度に感動しています。自分が競泳選手だった頃は何も感じませんでしたが、指導者の立場に立った今では、選手たちの泳ぎに一喜一憂するようになりました。特に大きな大会になると現場の演出も派手になるので、決勝の入場シーンを見ているだけで思わず泣きそうになりますね(笑)!
一般向けのフィットネスクラブでは、接客や水泳以外のトレーニング指導等、専門外のことにも挑戦しながら自分自身の成長に繋げています。会員制の「フィットネスクラブ東京ドーム」は、トレーニングルーム、スタジオ、プールはもちろん、種類豊富なレッスンが用意されているため、多くの方々が利用されます。特に成人対象のレッスンでは、常に一人ひとりに合った対応や指導、アドバイスができるように心がけています。また、日ごろから知識量を高めて、引き出しを増やす努力もしています。自分の指導に対して「分かりやすかった!できるようになった!」という嬉しい言葉をいただくと「次はもっと頑張ろう」と思うことができます。
専門学校には、周囲に私と同じような元競泳選手がいたので、仲良くなるのに時間はかかりませんでした。友人たちも競泳選手として様々な考え方を持っていたので、2年間一緒に学びながら、新しい発見や共感を得ることができたと思っています。授業では、水泳の実技だけでなく座学にも真剣に取り組みました。例えば、水泳の歴史や文化の学びは、今も「身になっている」という実感が得られています。フィットネスクラブでは、今と昔の水泳の違いについて会員様にお話しする機会もできて、コミュニケーションツールとして役立っています。また、現場実習の機会が豊富な学校だったので、入社してすぐでも臆することなく現場に立つことができました。
いざ現場に出ても、自分のやりたいことだけができるとは限りません。与えられたどんな仕事も「自分の経験として身につくはず」と良い方向に捉えて、いかに向上心を持てるかが大切だと思います。学生時代は、まず現場を知るため、いろいろな人から情報を集めてください。私自身、同じ業界に入社した先輩やアルバイト先の上司から話を聞いたりしました。また、インストラクターといっても内容や対象が幅広いので、まず自分の中で何が一番大事なのか、その思いをどのような現場や仕事に繋げられるのかを明確にしておくことで、道は開けると思います!
株式会社東京ドーム勤務/社会体育専門課程 スポーツインストラクター科/2014年卒/「大好きだった水泳を将来の仕事として考えるようになったのは、高校3年生の頃です」と話す村田さん。競泳選手だった頃に指導してくれた先生の元でアルバイトをしたことで、水泳指導という仕事の魅力を間近で目にして「自分もこんな指導者になりたい」と思うようになったとか。「この学校の魅力は、現場主義をモットーにしているところ。振り返ると、実際の現場に出向いて学ぶ機会も多かったですね。スキルアップにも繋がるし、早く現場に慣れることができました」。村田さんは今「強化選手たちのメイン指導者」という、次なるステップに向けて意欲を燃やしている。