
花壇苗生産者の雅園芸さんと生育状況を確認中
私は、群馬県の花き担当普及指導員として、農家さんに対する栽培指導や講習会を通じて産地振興に携わっています。県の西部地域を担当しており、パンジーやビオラなどの花壇苗やシクラメンなどの鉢花を栽培する農家さんを定期的に巡回しています。現場では、病害虫の相談に対して原因の特定や、使用する農薬を指導する「花のお医者さん」のような役割もあります。もともと花きは専門外で、入庁当初は先輩に教わるばかりでしたが、自分でも花きの栽培技術を調べるなど地道に積み重ねてきました。3年目になり農家さんから「中嶋くんはどう思う?」と頼りにされ、感謝の言葉をいただける機会が増えてきたことが、今の大きなやりがいになっています。
私の仕事への向き合い方の原点は、高崎健康福祉大学農学部の1期生として過ごした学生時代にあります。3年次に生命科学コースに所属し、担当教授の研究室で藻類の葉緑体に関する研究に没頭しました。研究室では月に1度、卒業研究に関わる論文を読み、PowerPointにまとめ発表するというハードな環境のなか、自ら学ぶ姿勢が身につきました。今も活きているのは、恩師から教わった「質問のあり方が自分を育てる」ということ。わからないことに対してすぐ答えを求めるのではなく、自分の意見を持ってから先輩や上司に質問するよう心がけています。社会人となり、このことが自分自身の成長と相手との信頼関係につながると改めて感じました。

病害虫診断では、学生時代の経験が活かせています
私は大学で学んだことをそのまま仕事にしているわけではありませんが、植物のことは、大学で得た知識やスキルを存分に活かせていると感じています。それらは研究に打ち込んだからこそ修得できたものであり、大学での学びや研究は好きなことや興味のあることでないと身につかないと思います。まずは自分の関心がなにかを考えてみてください。その点、健大農学部は3年次に専門を選択するため、考える時間は十分にあります。模擬面接をはじめ公務員試験対策も充実しており、慣れないスーツを着て面接の練習をしたのがいい思い出です。令和7年には職場に農学部の後輩が配属されたことで、嬉しさと先輩としての緊張を感じています。

現場での指導が多いですが、デスクワークもあります

群馬県庁 農政部 西部農業事務所 担い手・園芸課 勤務/農学部 生物生産学科/2023年 卒/豊かな自然に囲まれて育ち、おのずと生物の世界に興味を持つように。1期生として高崎健康福祉大学農学部で学んだ後、群馬県庁に入庁。西部農業事務所 担い手・園芸課に配属後「普及指導員資格試験」に合格。「2025年には担当する農家さんが、県内花き農家ではじめて天皇杯(園芸部門)を受賞しました。私は表彰のために国との調整役を務めたのですが、産地のトップランナーを後押しできることも、最前線に立つ仕事ならではの喜びです」
※この画面の情報は、すべて取材した時点でのものになります。



