座る、立つ、歩くといった基本動作能力の回復や維持、障がいの悪化の予防のために運動療法や物理療法を用いてリハビリテーションプログラムを作成し、実行します。リハビリ前は「大変そう…」と思われる患者様もいますが、気持ちに寄り添いながらプログラムを考え、一緒にやっていくうちに本人も家族もびっくりするほど回復される例もあります。「おかげで歩けるようになりました」と感謝されると、一緒にリハビリを頑張ってよかった!と嬉しい気持ちでいっぱいになります。
中学時代の陸上競技にて、大事な大会の試合直前に肉離れを起こしてしまったことがあります。出場を諦めかけていたのですが、理学療法士の方に万全の対応をしていただき、走ることができるほど回復しました。不安でいっぱいの私の心のケアまでしてくださったその方に憧れ、私も理学療法士になりたいと思いました。京都医健専門学校に入学後は、呼吸器分野に関心をもち、患者様と触れあう実習を重ねていくうちに、学んだ知識を活かせることが楽しくなりました。夢を追いかける仲間と共に頑張った日々は、とてもいい思い出です。
人生100年時代といわれる長寿社会。健康を維持できるようにその人に合った身体運動をアドバイスしたり、生活の支援をする理学療法士の仕事の必要性は高まっています。身体が思うように動かない患者様の心を思いやり、寄り添うことが大切です。リハビリに正解はありません。何が一番適切なのかを一人ひとりの患者様に合わせて一生懸命考えながら、先輩の意見を聞いたり、スタッフとの意見交換を行っています。現場では常に疑問を持って学んでいくことが求められるので、知識と技術がアップデートされることも刺激になりますよ。
医療法人社団仁生会甲南病院勤務/理学療法科 卒/2019年卒/滋賀県立大津商業高等学校出身。中学時代の陸上競技にて、大事な大会前に肉離れで出場が危ぶまれたが、ケアを担当した理学療法士のおかげで出場が実現。そこからこの仕事をめざし、京都医健専門学校へ。卒業後は滋賀県の医療法人社団仁生会甲南病院に就職。ケガや病気などで身体に障がいのある患者様が自立し、充実した日常生活が送れるよう支援している。