観光マップの制作、市民会議で提案…大学生がまちづくりに参加!
今や大学での学びはキャンパスの外にも広がっている。その代表例が、学生が実際に地域に出て、地域活性化プロジェクトなどに取り組む「まちづくり」系のコースや科目だ。
関西学院大学総合政策学部都市政策学科では、学生が地域に出てまちづくりに取り組む「福知山線沿線フィールドワーク・プロジェクト」を4年前に立ち上げた。
例えば、兵庫県丹波市柏原町では、兵庫県庁と丹波市役所の支援を受けて、市内の空き家に演習用のスタジオを開設。ここを拠点にして、地元の商業者や住民の方々と一緒にまちづくりワークショップやまちなみ調査などを実施。その結果をふまえて、中心市街地のまちづくり提案やまちづくりカフェの運営、観光マップの制作などを行っている。
■民家を会場に、地域の人たちに向けて自分たちのまちづくりプランをプレゼンテーション(関西学院大学総合政策学部都市政策学科)
愛知大学地域政策学部まちづくりコースでも、学生が仕掛け人となって自治体などに働きかけるさまざまな取り組みが活発に行われている。
その一例が、地元・愛知県田原市の「まちづくり市民会議」への参加。7人の1年生が学生委員として出席し、例えば、お祭りなどのイベントを通した市民同士の交流、地域の防災体制の整備といったテーマに関して、日頃の学びや調査の成果を生かした提案を行っている。
■「まちづくり市民会議」に参加し、大学で学んだことを活かして提案(愛知大学地域政策学部まちづくりコース)
岐阜大学がNPO法人G-netと協力して行っている「地域協働型インターンシップ」は、地域活性化とインターンシップを組み合わせたユニークな取り組みだ。
学生が春休みや夏休みに6週間にわたって地元企業・地域活性に取り組むNPO団体で職場体験。受け入れ企業はそれぞれ「FC岐阜、ファン拡大プロジェクト」などのテーマを設け、チームで参加した学生は、プロジェクトの目的に沿って、イベントの企画やフリーペーパーの制作など地域に根ざした仕事を体で学ぶ。
■地元のたまり醤油蔵元でのインターンシップに参加する学生。お題は蔵開放イベントの企画だ(岐阜大学「地域協働型インターンシップ」)
学生自身が学びを生かして自主的にまちづくりに参加するので、もちろん失敗もあれば挫折もある。だからこそ、自分たちの提案が受け入れられ、うまくいったときの喜びも格別。「何のために学ぶのか」を改めて理解し、社会で通用する実践力を養う機会にもなる「まちづくり」コース&科目に注目してみよう!