幼稚園で年少クラスを受け持っています。やりがいを感じるのは、子どもたちを日々見つめる中で、何かに挑戦しようとする姿を見たときや、ちょっとした成長を実感したときです。幼稚園での仕事で大切にしているのは、「深い思考力」を持つこと。子どもたちは、ときに思いがけない行動や発言で驚かせてくれます。そんなときにまず浮かぶ“なぜ?”という疑問を大事にしています。なぜそうしたのか、なぜそう言ったのか。感じた疑問から、子どもたちの行動や発言の裏側にある本当の気持ちや理由を、注意深く考えています。表面的な部分だけでなく背景にも注目し、本当に伝えたいことを分かってあげられるように努めています。
学生時代は、絵本の朗読や劇などを披露する「ライブラリーアドベンチャー」という部活動に所属し、部長も務めました。オープンキャンパスでの活動だけでなく、学外でのお話し会やペープサートという紙人形劇など、さまざまなイベントを企画。実際に自分たちで工夫して進めながら、子どもたちをはじめ地域の人たちと交流を深めることができました。イベントを通じて子どもたちと直接触れ合えたことは、とても印象的な体験でした。実習や部活動などで実践しながら得た知識や経験は、保育の現場で働き始めてからも活かされています。すぐに仕事で役立つようなことや、数年後に理解できるようなこともあり、経験と仕事とのつながりを実感しています。
いま、保育の現場で求められているのは、さまざまな視点でものごとを考えられる人や、価値観を押しつけず多様な価値観を認め、ともに生活する社会をめざせる人。そしてなによりも、子どものためによりよい将来を考え、仲間と一緒に模索していけるような人です。学生時代という、伸びやかに行動できる期間に、さまざまな人と出会って話を聞き、経験を積んでいってください。人と社会に対する自分の視野を広げ、深い思考力を育てることにつながります。また、専門外の分野に積極的に興味を持つことも大切です。自分の専門とする分野をとらえ直す機会にもなり、より一層理解を深められると思います。
頌栄幼稚園/保育科卒業/頌栄短期大学の魅力に、充実した実習内容や、先生との距離の近さをあげる中西さん。特に、先生方が親身になって話を聞いてくれたことが印象に残っており、卒業後でも相談に乗ってくれるなど、今でも気にかけてもらえることが心の支えになっているそうです。先生方が学生時代、授業や実習を通して保育者という部分だけでなく、社会人として成長していけるよう愛をもって接してくれていたことを、卒業後さまざまなことで実感したそうです