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整数論の未解決問題に迫る 〜数列の近似〜

理工学部 数学科 特任教授 平田(河野)典子
私はフェルマーの最終定理のように、整数や有理数を解に持つ方程式の研究という言葉で総称される整数論の研究をしています。世界的に秀才の集まる分野ですが、それはとにかく面白いからであり、新しい話題や未解決問題も豊富です。

例えば半径1の円周上の点でx座標とy座標がどちらも有理数で表されるものを求めることは高校の数学で完全に解決可能です。フェルマーの最終定理はその高次版の方程式であり、証明は難しくはなりますが、整数や有理数を際立たせる「近似」の手法を用いると、フェルマーの最終定理に限らずもっと一般的な新しい方程式に現れる整数や有理数の解の範囲は比較的簡単に限定できます。この証明は円周率πが「無理数」であることを証明する近似の方法で得られます。いわば無理数を使って有理数を調べるという逆転の発想であり、これに関連した整数論の新しい方法を私は確立しました。それは平田の方法と言う名前で呼ばれています。一辺の長さ1の正五角形の対角線で一般項が表されることが良く知られているフィボナッチ数列の項の番号が未知数になる方程式の研究や、その発展である整数格子の未解決問題の解明もおこなっています。

人類を魅了してやまない整数論の面白さについて、学生たちと語り合い、共に学び合うことも大事にしています。中学校・高等学校の教員養成のための様々な機会提供に加え、ハイレベルの整数論をひそかに用いた教材作りも手がけています。論文のみならず本や数学辞典の執筆・国内外における研究集会の主催も実施しています。これからも学生たちと共にチャレンジングな整数論の研究を究めたいと考えています。

高校生のみなさん、私たちと一緒に整数論の未解決問題を考えてみなせんか? そして成果を国際会議で発表しましょう!
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