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これから20年後、30年後のケースワーカーは一体どうなっていくのでしょうか。AI技術の発達がどのような影響を及ぼすのでしょうか。これからのケースワーカーの仕事について見てみましょう。
ケースワーカーという仕事がAIに取って代わられることはない
ケースワーカーは、厚生労働省が定めた基準に従って、各家庭の生活保護費の支給額を決定しますが、こうした事務処理は、AIが最も得意とする領域だといえるでしょう。そういった業務の一部をAIに任せることで業務を軽減することはできるかもしれません。しかし、すべての業務内容がAIに取って代わられることはありません。例えば、生活保護が必要かどうかを判断する段階では、実際にご自宅まで足を運び、そのご家庭の状況や、その方が働ける状態なのか、難しいのであればどういった状況なのかをさまざまな視点から詳細にヒアリングし、総合的に生活保護が必要かどうかを判断しなければなりません。この「生活保護が必要かどうかを判断」する業務はAIにはまだまだ難しいといえます。今後どのようにAIが発展していくかはまだわかりませんが、少なくとも20~30年は人間にしかできないのではないでしょうか。
AIの存在がケースワーカーを助ける可能性はある
とはいえ、ケースワーカーが担当しているご家庭の状況に応じて、適切な援助方針をスピーディに複数提示し、その中から良いものを選択して決定することは可能になるかもしれません。例えば、アルコール依存症が原因で生活に困窮する生活保護利用者に対して、どのような方向性の援助方針が適切か検討し決定する際、これまではケースワーカーが過去の記録などを参照しながらじっくり時間をかけて決定していました。しかし、AIが医学的な検査結果や医師の所見、本人の性格的特徴、これまでの生活歴、親族との関係性などを分析してくれることでより業務の効率化・標準化を進めることは可能になるかもしれません。話を聞くことは人間にしかできないけれど、その判断においてはAIの力を借りることでよりムラのない判断が可能になることでしょう。
AIにすべてを任せることは難しい職種ではありますが、AIの力を借りることにより、より効率的で効果的に業務をおこなうことができるようになり、人間は人間にしかできない家庭訪問や面接などの業務に集中できるようになるのではないでしょうか。
林伸一
1992年4月に町田市役所へ入職、地域福祉部生活援護課に配属され、地区担当ケースワーカーとして働く。以後、2回の異動を挟みつつ、2020年4月で生活援護課の在籍歴が丸20年を迎えた。
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