リハビリテーションにもさまざまな分野があり、脳、心臓、運動器、整形など多岐にわたるリハビリを経験してきました。自分のケアによって患者さんが回復していく過程を直に感じ取れることは、やはり、やりがいに繋がります。特に、身体的な回復だけでなく、患者さんの表情が明るくなり、心情にも前向きさが表れてきて「ありがとう」と声をかけていただけるのは大きな喜びです。将来はリハビリテーション医療の教育にも貢献していきたいと考えていますので、論文作成のため研究にも主体的に取り組んでいます。臨床の業務だけでなく、こうした研究活動にも積極的に取り組む姿勢は、大学時代にしっかり築けたと感じています。
理学療法学科の一期生だったので、いろいろと自分たちで創れる環境だったと思います。同期の友人とはお互いの苦手分野克服のために得意なところを教え合ったりするなど、自主的に集まって勉強していたことも良い思い出です。先生方は熱心に研究指導もしてくださり、先生のように研究を続けていきたいという自分のスタンスを固めるきっかけになりました。また高度な3次元動作解析が可能なVICONというモーションキャプチャリング装置も設置されており、研究に取り組む環境が整っていたことも自分にはプラスでした。加えて循環器や代謝系、呼吸器などの内部障害について深く学べたことは、理学療法士として働く今も自分の強みになっています。
リハビリテーションの分野はニーズが高まり、理学療法士の人数も増えています。また、かつては回復期のリハビリが多かったのですが、急性期でのリハビリ対応も増えており、今後も社会の変化に合わせた知識と技術が求められることになるでしょう。こうした環境下で、自分自身の強みをしっかり持っていかなくてはなりません。それは例えば研究・学修に取り組み自己発展を続ける姿勢であったり、リハビリ以外の視点や知識かもしれません。最後に、理学療法士をめざせる学校はたくさんありますが、実習環境の違いや、卒業研究の有無など、各学校の強みにも違いがあると思いますので、進学先を検討する際には是非チェックしてみてください。
聖マリアンナ医科大学横浜市西部病院 リハビリテーション部勤務/医療保健学部理学療法学科/2014年3月卒/横浜市立戸塚高校出身。医療分野で活躍することをめざし、当時新設だった東京工科大学医療保健学部理学療法学科に進学。大学時代は積極的に知識を吸収し、特に内部障害の知識と、研究に打ち込めたことが大きな収穫だという。就職先を決める際は、幅広い症例を知見でき、研究に取り組める環境であることを重視。現在は聖マリアンナ医科大学横浜市西部病院にて、臨床現場での経験と研究実績を積み重ねながら、日々成長を続けている。