
お客様目線、スタッフ目線を大切にした店作りをしたい
板前としての私のスタイルは「ひと手間かけておいしくする」。高級な食材はそのままお出ししてもおいしいのは当たり前。私はそこに丁寧な仕込みで手間をかけることで、さらに素材の良さを引き出してお客様に提供することを心掛けています。板前はカウンター越しにお客様と対面しながら仕事をするため、お客様のリアクションがダイレクトに伝わります。その場でお客様から「おいしいね」というお言葉を聞けるのは、この職業にとって最高のやりがい。もともと食べることが好きで、人に喜んでもらうのが好きな性格からこの業界を目指したので、毎日お客様の嬉しそうなお顔を想像しながら仕込みをするのも楽しいですね。
在学中は真面目な学生ではなく、学校の歴史の中でも勉強ができない方だったと思います。これは母校に特別講師として招かれたときにもお話するのですが、そんな私でも自分の店を銀座という一等地にオープンでき、たくさんのお客様に喜ばれていることを伝えています。学校で得たものの中で一番大きいのは、最高の仲間ができたこと。コロナ禍で飲食業界が落ち込んでいたとき、困っていた仲間2人に声をかけ、同じグループ店に誘いました。もともとホテルや由緒ある結婚式場などで活躍する優秀な板前だったので、現在は2人とも料理長を務めています。30年も前に繋がった縁で、今も一緒に働けているのが嬉しいですね。

最高級のマグロを丁寧に仕込み、繊細な味わいを提供
お店を経営する上でもっとも大切にしているのは「どんな店ならお客様が来たいと思うか」というお客様目線です。味がおいしいのはもちろん、店内がキレイで居心地がよく、スタッフの対応が気持ち良ければ、お客様はまた来たいと思ってくれますよね。そのため清掃専門のスタッフを雇い、エレベーターなどの共有部分まで掃除を徹底しています。相手目線を大切にするスタンスは店のスタッフに関しても同じで、どんな環境、どんな条件なら働きたいかを考えて雇用しています。スタッフに求めるのは気遣いができること。会話ベースのコミュニケーションが得意じゃなくても、相手の気持ちを考えた気遣いができることが不可欠だと思います。

ともに働くスタッフと。開店まで多忙な時間を過ごす

鮨 由う/調理師技術科/1996年卒/1996年に本校を卒業後、地元・埼玉県久喜市の日本料理店、世界的に有名な料理ガイドブック一つ星の鮨店「鎌倉 以ず美」(当時の店舗は神奈川県藤沢市) などで修行を積み、2016年に自身が大将を務める「鮨 由う」を六本木に開店。オープン初年度から4年連続で世界的に有名な料理ガイドブック一つ星を獲得する人気店となり、2023年に現在の銀座へ移転。東京調理製菓専門学校での特別講師をはじめ、TVの情報バラエティー番組で審査員を務めるなど幅広く活躍している。
※この画面の情報は、すべて取材した時点でのものになります。



