【2023年最新】オープンキャンパスとは?説明会 模擬授業 相談会etc.見るべきポイント
オープンキャンパスとは?という高校生の疑問にお答えするよ。
学校説明会から個別相談会、キャンパスツアー、模擬授業/体験実習まで詳しく説明。
これを読んでおけば、オープンキャンパス満足度アップ間違いなし!
目次
オープンキャンパスとは
※オープンキャンパスについて理解を深めよう
オープンキャンパスとは、大学や専門学校が高校生などに向けて、学校の特色を知ってもらうためにキャンパスを開放するイベントのことを指す。
実際の授業に参加したり、施設を見て回ったりすることで、その学校の特徴や雰囲気をリアルに感じることができる。
リクルートが2019年に行ったオープンキャンパスに関するアンケートによると、大学進学者の93.9%がオープンキャンパスに参加している。
【出典】リクルートマーケティングパートナーズ「進学センサス2019」
“その学校が自分に合っているか“を見極める絶好の機会
毎年多くの先輩たちが参加してきたオープンキャンパス。
でも、なかには「オープンキャンパスって何をするところなんだろう? どうして行っておいた方がいいの?」 など、あまりピンとこないという人はいないだろうか。
そこで今回は、「高校生の進路選択」に詳しいリクルート進学総研所長の小林 浩さんに、オープンキャンパスについて詳しく聞いてみることにした!
偏差値や就職率などの数字や、パンフレットに記載されている文字情報だけではわからない『キャンパスの雰囲気』や『授業内容』などのリアルな学校の様子を伝えるため、学校側がいろいろなイベントを開催しているんですよ」(小林さん)
イベントに参加して学校の特色を知ることで、“自分に合う学校かどうか”を見極めることもできるということ。
また、自分が学びたいことを学べる環境か確認したり、複数の学校を比較検討したり、自分と学校との相性を見極める絶好のチャンスでもある。
また、大規模大学でたくさんの学生たちと授業を受けるほうが『個性が出せていいな』と感じる人もいれば、小規模大学で、先生との距離が近いほうが『質問がしやすくていい』と感じる人もいます。
授業のスタイルや学校とは人それぞれの相性があるので、自分の目で実際に学校を見ることで、本当に“自分が求める”学校かどうかがわかると思いますよ」
7月から11月に開催されることが多い
オープンキャンパスの開催は、7月から11月にかけてが最も多く、「夏」と「秋」がピークと言える。
夏休みを利用してゆっくりと学校見学を楽しんでもらおうと、趣向を凝らしたイベントや説明会が開催される。
また、秋には学園祭や文化祭、体育祭など、お祭りを体験してもらいながら、入試に向けた進路相談なども同時に行うことで、高校生の進路選択をサポートしている。
※ここ数年は新型コロナウイルス感染症拡大の影響で、このようなイベントを自粛する学校もあったが、2023年5月現在の情報では今年度は開催を予定している学校が多い。ただし、学校ごとに注意事項等を設けている場合もあるので、事前に確認するようにしよう。
◆学校説明会
授業内容だけでなく卒業後の就職先や資格の解説も!
ほとんどのオープンキャンパスで行われている学校説明会。
「どんな学部があるか」「その学部ではどんなことが学べるか」といった授業内容を詳しく解説してくれるので、学部名のイメージだけで選んで入学後に後悔した…なんて失敗を防げるね。
さらに、同じ学部名でも各学校によってカリキュラムの編成や授業内容が異なるので『うちの学校の経済学部ではこんなことが学べますよ』という説明は、入学前にきちんと受けておくといいですね」
高校生にとっては初めて聞くことばかりなので、進学前に説明を受けておくとかなり役立ちそう。
◆個別相談会
説明会より詳しい内容を、マンツーマンで質問できる!
学校説明会のあと、1対1で個別に質問を受け付ける時間を設けている学校もある。
「将来、お菓子の商品開発をしたいのですが、どの学部がいいですか?」「人の心理に興味があるのですが、そういうことが学べる授業はありますか?」など、将来の就職先や授業内容について具体的な相談に乗ってもらえるいいチャンス!
ここでの質問が受験に響くことはまったくないので、気になることを素直に質問して、“自分が求める学校かどうか”を見極めてください」
◆キャンパスツアー
※入学後の過ごし方をイメージしながら参加しよう
学校内を見て回ることで、リアルな大学生活がイメージできる!
キャンパスの様子が気になる人は、少人数の班に分かれて学校内を見て回ることができるキャンパスツアーがオススメ。
実際に構内を歩いて回るので、「この校舎はエレベーターがないのか。毎回階段で移動するのは大変そうだな…」など、パンフレットを読むだけでは気づかなかった発見がありそう!
また大学では、自分で受けたい授業を選択するので、時間割によっては授業と授業の間に空き時間ができることも。
そんなとき、「居場所がなくて困る…」ということがないように、キャンパスツアーで“自習室の広さ”や“ロビーのイスの数”などを見ておくと、構内での過ごし方がイメージできるかも!
構内を回りながら、先輩たちに『どんなバイトをしているんですか?』『入学したらひとり暮らしをするんですけど、この近所だとどこが住みやすいですか?』などと質問をしてみると、学生という身近な視点で親身になって教えてくれるはずですよ。
学校に寮がある場合も、部屋が相部屋か個室か、また門限などのルールがあるかなど、実際に住んでみてから重要になる細かい部分を聞いてみてもいいですね」
◆模擬授業/体験実習
実際の授業や実習に近い内容を体験して、本当に興味がある分野かジャッジ!
大学のオープンキャンパスでは、実際の授業に近い『模擬授業』が受けられる。
15分程度の短い時間の場合が多いけど、基本的な内容を講義してくれるので「数学が得意だから経済学部に入ろうと思ってたけど、授業を受けてみたら、本当に興味があるのは“マーケティング”が学べる経営学部だった!」というように、本当に行きたい学部がハッキリしそう。
時間が許す限りいろいろ受講しておくと、入学後に『学部名のイメージだけで決めてしまったけど、思っていた授業内容と違った…』と後悔するリスクを減らせますね」
また、専門学校の場合は、その学校で習うお菓子作りやメイクなどの『体験実習』も。
調理系の学校なら、現役のパティシエがフランスで調達した材料を使ってレクチャーしてくれたり、美容系の学校なら、プロのヘアメイクがメイクをしてくれたり、デパコスが使い放題だったりと、無料なのにおトクな内容が満載!
体験内容は『8月第1週はケーキを、第2週はシュークリームを作る』『今週はメイクで、来週はネイル実習』というように、オープンキャンパスの日程によって変わるケースが多いので、自分が受けたい実習がある日をチェックしておくのがオススメ!
オープンキャンパスへの参加は無料なので、何度も足を運んで高校生のうちにいろんな体験をしながら、本当に自分が勉強したいことをみつけておきましょう」
一方的に説明を聞くだけでなく、個別に質問や相談ができたり、実際の授業を体験できたり…。
オープンキャンパスって想像以上に楽しそう!
このほかにも、さまざまなイベントが開催されていることがあるよ。
◆各種イベントなど
学食体験
イベントのひとつとして、学食で無料でランチやドリンクが提供されることも。
オープンキャンパスに行ったらぜひ学食に足を運んでみよう。
実際に通うことになったら利用頻度が高い場所だからこそ、メニューや味、価格などもしっかりとチェック。
雰囲気や居心地のよい空間なら、大学生活の満足度も上がりそうだね!
サークルデモンストレーション
イベントの代表格といえば、サークルのデモンストレーション。
先輩たちが日頃の練習や活動の成果を披露してくれる。
あこがれのサークルがある人は、気になることを積極的に質問できるチャンス!
学園祭・文化祭・体育祭
秋は学園祭や文化祭、体育祭で盛り上がる季節!オープンキャンパスを同時開催している学校も多い。
普段とは少し違う学校の雰囲気を体験できるからぜひ参加してみよう。
また、お祭りだからこそ、学生との距離もいつもより近くなるはず!
入試に向けた進路相談なども同時に開催されていることも多いので、ぜひいろんなことを相談してみよう。
オンラインオープンキャンパスとは
※オンラインオープンキャンパスなら時間と場所を気にせずに参加できる
スマートフォンやPCだけで参加できる!
オンラインオープンキャンパスとは、ビデオ通話や会議アプリ、動画サイトなどを使ったオンラインのオープンキャンパス。
自宅からスマートフォンやPCひとつで、気になる学校の情報を得ることができるよ。
移動時間も交通費もかからないから、遠方の学校のものにも気軽に参加できるのが魅力。
時間が合えば、1日のうちに複数の学校のイベントにも参加できる可能性もあるので、忙しい高校生には特におすすめ。
実際のオープンキャンパスに近い体験が可能!
学校ホームページに専用ページが開設されていたり、動画サイトに動画がUPされていたりするケースが多いけれど、そのほかにも、イベントや体験授業などが受けられるものもあり、学校により内容はさまざま。
キャンパスツアーやオンライン個別相談会などが開催されていることも多く、来校型のオープンキャンパスさながらの体験ができる。
最近では、来校型とオンラインの両方を上手に利用して進路検討を進めるケースも増えているみたい。
オープンキャンパスに参加すべき理由
自分にとって”通学しやすいか”がわかる
オープンキャンパスで実際に学校まで行ってみることで、「家から学校までどのくらいかかるのか」「乗り換えは何回あるのか」といったことも実感できる!
例えば、学校のホームページに“最寄り駅から徒歩5分”と書かれていても、「歩いてみたらずっと上り坂でキツかった」「電車に乗る時間は15分程度でも、ラッシュの時間帯の15分は大変…」など、行ってみなければわからない感想も出てきそう!
一緒に学ぶ先輩や同級生の雰囲気を知ることができる!
オープンキャンパスに行けば、その学校に通っている先輩や先生の雰囲気がわかるのはもちろん、オープンキャンパスに参加している高校生にも直接会えるので、「入学後はどんな人たちが同級生になるのか」を知ることができる。
モチベーションがアップする
学校について詳しく知れるだけでなく、「この学校に行きたい!」という具体的なイメージがわいて、さらなるモチベーションアップにもつながることも。
先輩の姿やキャンパスの様子を見ることで、「ここで学ぶためにがんばろう!」と思ったという先輩の声はよく聞かれる。
早い時期に目指す学校が決まれば、勉強に対するモチベーションも上がりやすいよね。
また、高3の受験期に志望校のオープンキャンパスに再び訪れれば、「絶対この学校に入るぞ!」というやる気がみなぎること間違いなし!
オリジナルグッズのプレゼントがある場合も
オープンキャンパス参加者に、学校のロゴが入ったタオルやペン、トートバッグなどのオリジナルグッズをプレゼントする学校も!
オープンキャンパスに参加した先輩の声
「文理選択を考えるうえで役に立った。また、どんなことが学べるのか説明会で聞けたのでやりたいことがはっきりした。」(らふか・高3)
「同じような学部でも学ぶ内容や行う実習などが異なるので、自分がやりたいことを学べる学部が選べると思う。」(STELLA・高2)
「文学メジャーの模擬授業に参加。100年以上前の落語を聞いたのが印象的だった。内容の濃い授業で、教授の思いが伝わってきて、ここで学びたいと思った。」(東京都/私立・教養学部)
「数学、理科の成績が比較的良かったので、何となく理学部にしようと思い、OCの理学部説明会に行ったところ、その内容に興味が湧かず、自分がやりたいことはそれではないということを確認することができた。」(ちゃばだん・高3)
●行きたい学校が見つかった!
「実際に大学に行ってみることで、先輩の雰囲気、交通手段、学内の設備がどんなものなのか知ることができた。先輩がやさしくて『こんな先輩がいるならココに行きたいな』と思えた。」(高3男子・東京)
「経営学部の模擬授業に参加し、楽しくてこの先生に教わりたいと思った。まわりに現役大学生がいる中で授業を受け、やる気もみなぎった!」(東京都/私立・経営学部経営学科)
「複数校見に行くことで、大学ごとの特色がよりわかりやすくなり、自分がどこの大学に行きたいかがより明確になる。」(カイト・高3)
●不安が解消された!
「親身になって先生と学生が質問に答えてくれた。すごくためになったし、気になっていたことが聞けて良かった。納得できる答えをもらえた。学生と先生のやりとりも面白く、すごく打ち解けられたので入学したいと改めて思えた。」(宮城県/私立・教育学部 幼児教育専攻)
「行く前にネットで調べて『サークルの数が少ないんだ』と思っていたけど、実際に行ってみたら、サイトに載っていないサークルもいっぱいあることがわかった。オープンキャンパスに行くことで、その学校のことがより詳しくわかると思う。」(高3男子・愛知)
「家賃や学費について不安があったので、個別相談会にて相談。費用について細かく知ることで大学に行くことが、自分の中で今までよりも現実味を帯びた気がする。入学したいという気持ちがより強くなった。」(東京都/国公立・工学部)
●モチベーションがアップした!
「先生に進路相談ができたり、過去問がもらえたりして、オープンキャンパスに行くことで受験のモチベーションも上がった。」(高3女子・長野)
「設備の充実さや部活やサークルの多さに、絶対ここに通いたいなと思った。」(らふか・高3)
「今の偏差値では到底届かないところだったけど、もっと頑張って絶対にここに行く!って強い意志をもてました。」(ゆた・高2)
「進学センサス2019」の調査では、オープンキャンパス役立ち度はなんと95.7%!
なかでも70.9%が「非常に役に立った」と評価している。
【出典】リクルートマーケティングパートナーズ「進学センサス2019」
最後に、小林さんに「オープンキャンパスに行くときに大切なこと」を聞いてみた。
オープンキャンパスで大切なこと
そのためには、『自分が学校選びで重視したい基準』をいくつか書き出してみるといいですね。
サークル活動が盛んか、留学制度が整っているか、など気になることをメモして『自分だけのチェックリスト』を作ってオープンキャンパスにもっていくと、自分が知りたいことを忘れずに質問できるのでオススメです。
複数の学校のオープンキャンパスに参加する場合も、チェックリストの項目について比較してみることで、より自分に合う学校がハッキリすると思いますよ。
ぜひ、複数のオープンキャンパスに足を運んで、自分に合った学校をみつけてください!」
入学後は何年間も毎日通うことになる場所だからこそ、オープンキャンパスに参加して未来の自分を具体的にイメージしておくことが大切なのかも。
参加するときは、自分だけのチェックリストを作って、自分の目で志望校を見定めてみよう!
リクルート進学総研所長 小林浩
株式会社リクルート入社後、各業務を経て、大学・専門学校の学生募集広報などを担当。
経済同友会に出向し、教育政策提言の策定にかかわる。その後、経営企画室、会長秘書、特別顧問政策秘書などを経て2007年より現職にいたる。
文部科学省中央教育審議会初等中等教育分科会専門委員(2016年~2017年)、文部科学省「これからの専修学校教育の振興のあり方検討会議」委員(2016年~2017年)。
取材・文/アオキユウ(原文)、寺崎彩乃(本誌)(2023年5月、一部更新)
構成/寺崎彩乃(本誌)
※記事内のオープンキャンパスに関する情報は、2023年5月時点のものです。変更となることがありますので、参加の際は最新情報を事前にご確認ください。
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