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遺伝子の川
リチャード・ドーキンス/著 垂水雄二/訳

DNAは時間の中を流れつづける

両親から半分ずつ受け継ぐDNA。両親もそのまた両親から。さかのぼれば膨大な人数の情報が身体に流れ込んでいるのだと、ドーキンスは語り始める。遺伝子は自分を複製しながら、乗り物を次々乗り換えていく。人は遺伝子の乗り物なのか? 世界に衝撃を与えた<利己的な遺伝子>論。

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遺伝子はいつでも人間の味方
やわらかな遺伝子
女王蜂に変身するスイッチ!
生まれつきの女王蜂はいない DNAだけでは決まらない遺伝子の使い道

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子どものころの<なぜ>こそ、貯金しよう

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大好きな植物と心中する男

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生物の先生も知らない、小さな巨人の世界

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ブタの膵臓を無害化して人に移植し、糖尿病を治す。ゲノム編集の新技術クリスパーの賜物だ。背景には巨大IT企業のクラウドサービス戦略があった。腐りにくいトマト、肉量を増やした牛、アレルギーを起こさない卵も市場に出回る寸前だ。熾烈な特許争いの舞台裏まで、最旬のレポート。生物学の最先端はゲノム編集だ!

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