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これまでの宇宙飛行士の任務は、NASAが開発した再使用型輸送機「スペースシャトル」での宇宙実験や国際宇宙ステーションの建設などを行うことがメインでした。平成23年(2011年)にスペースシャトルが引退し、同年に巨大な有人実験施設「国際宇宙ステーション(ISS)」が地上から約400km上空に建設されると、国際宇宙ステーションに滞在し、国際宇宙ステーションや、国際宇宙ステーション内にある「きぼう」日本実験棟で、システムの管理・修理・保全、実験や観測などを行うことが主な仕事になっています。
詳細
宇宙飛行士には、限られた時間の中で与えられた任務を遂行するために、さまざまな役割があります。
国際宇宙ステーション搭乗宇宙飛行士
平成23年(2011年)に国際宇宙ステーションが完成すると、宇宙飛行士の仕事は、国際宇宙ステーションに長期間滞在し、実験や運用などの任務を遂行することが中心になってきました。日本では、平成25年(2013年)11月から平成26年(2014年)5月まで若田光一さんが初めて国際宇宙ステーションでの任務にあたり、続いて平成27年(2015年)5月から12月まで油井亀美也さんが任務にあたりました。
国際宇宙ステーションには、最大7人の宇宙飛行士が滞在します。その中から船長が指名され、船長の指揮に従って仕事を進めます。
主な業務は、微小重力や高真空といった、宇宙の環境を利用した実験や研究を行うほか、国際宇宙ステーションや「きぼう」日本実験棟本体のシステム管理や修理・保全を行います。また、ロボットアームを操作して国際宇宙ステーションや「きぼう」日本実験棟の修理、実験装置などの設置・交換を行ったり、宇宙服を着て船外活動を行ったりします。
ソユーズ宇宙船のフライトエンジニア
ソユーズ宇宙船は、ロシアが開発した有人宇宙船で、昭和42年(1967年)に初飛行が行われました。改良が重ねられ、現在は国際宇宙ステーションに次期滞在クルーを送り届ける輸送船としての役割を担っています。また、地上へ帰還する際にも使用され、緊急帰還船として使われる場合もあります。
乗組員は3人で、ソユーズ宇宙船の操作の全責任を負うコマンダー(船長)は、ロシア人宇宙飛行士しか担当することができませんが、そのほかのフライトエンジニア(フライトエンジニア1とフライトエンジニア2)は、ロシア以外の国の宇宙飛行士でも担当できます。フライトエンジニアはコマンダーを補佐し、宇宙船のシステム運用などを行います。とくにフライトエンジニア1は、飛行時の進行やメータ表示の確認、操縦技術など、コマンダーと同様の能力が求められます。宇宙船での会話はすべてロシア語で行われます。
地上での仕事
宇宙飛行士として宇宙で活動する時間は限られており、搭乗も3?4年に一度か、長い場合は10年に一度ということもあります。宇宙に行っている飛行士を地上からサポートするなど、地上での仕事も宇宙飛行士にとって大切で、特定の任務を受けている場合は、その任務を確実に成功させるため、長期にわたり訓練を受けます。また、特定の任務を受けていない場合でも、実験装置の開発や運用計画の立案など、それぞれの得意分野を生かし、さまざまな作業にかかわります。
さらに宇宙からの帰還後は、宇宙での体験や魅力を人々に伝えてゆくことも大切な役割のひとつとなっています。