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私たちが普段使用している身近なものが生産される工程で活躍しているCADオペレーター。ここではCADオペレーターとして活躍するために必要なスキル(能力・知識)と、業務の幅を広げるため取っておいたほうがよい資格、さらに、CADオペレーターの武器になる観察眼と俯瞰力、スケッチ力について解説します。
携わる仕事に関連した幅広い知識が必要
普段何気なく使用している筆記具やノート、カバン、洋服、靴をはじめ、交通手段として使用する自転車、電車、クルマ、さらにトンネル、ダム、ロボット、ドローンなど、あらゆるものに設計図があります。そして、これらを生産するために必要な情報を網羅した設計図や図面は、CADソフトによって作成されます。そこで、店舗やホテル、オフィス、住宅などを手がける建築関連企業で働くCADオペレーターにはどんなスキルが必要になるのかを、ここでは見ていくことにしましょう。
【建築関連企業で働くCADオペレーターに求められるスキル(能力・知識)】
・建築・インテリア系のCADソフトの操作スキル
・50坪を平米数に換算すると何平米になるかなど、その業界特有の計算スキル
・台形や複雑なカタチをした部屋を方程式にあてはめて計算するスキル
・Word、Excel、PowerPointなどを使いこなすパソコンの基礎スキル
・設計や製図に関するスキル
・建築業界やインテリアについての知識 など
これらのスキルは独学でも習得できますが、CADソフトの操作を本格的に学びたい人は、専門学校や通信講座などで集中的に操作方法を学び、高い実践力を身につけるとよいでしょう。また、CADオペレーターに資格は特に必要とされませんが、CAD利用技術試験、3次元CAD利用技術者試験、建築CAD検定試験などの関連資格を取得しておくと、業務の幅を広げることができます。
観察眼と俯瞰力と、スケッチ力を養おう
建築・住宅関連分野で将来CADオペレーターとして活躍したい人は、レストランやカフェに行ったとき、そのお店のデザインや仕様がどのようになっているかを観察する習慣を身につけておきましょう。
それはなぜかというと、昔ながらの喫茶店にも、流行りのカフェにも、店舗ごとのコンセプト(全体を貫く基本的な考え方)があり、そのコンセプトに沿って壁の材質や色、椅子、テーブル、従業員の服装が決められているからです。こうした視点でそのお店のコンセプトを想像していくと、ファミリー向けの店舗、女性の客層が多い店舗、男性の客層が多い店舗、若い客層が多い店舗それぞれに、どのような違いがあるのかが見えてくるはずです。あるいは中国料理、イタリア料理店、フランス料理店も、レストラン店ごとになんとなく違いがあると感覚的にわかっていても、それを具体的に言葉で説明するのは難しいもの。普段からお店の内装や提供する料理にどのような違いがあるかを観察し、自分なりに違いを明確にしておくと、CADオペレーターとしての仕事に生かされるはずです。
コンセプトや店舗ごとの違いが理解できるようになったら、次は、ディティール(細部)を短時間でスケッチできるスキルを身につけておきましょう。例えば、お客様から「おしゃれで機能的なキッチン」「やさしい雰囲気のくつろげるダイニング」と言葉で伝えられても、そのイメージは人によって異なります。このとき、お客様が言葉にしたイメージを共有できるスケッチ力があれば、正確に仕事を進められる、トラブルの発生リスクを抑えられる、作業の無駄を排除するといったさまざまな効果を得ることができます。こうした点からも、スケッチ力はCADオペレーターの強い武器になります。
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