私の所属している部署は、心身に障害を抱え長期的に入院している患者さんを対象としています。同じ看護職とはいっても、急性期病床などとは異なり、患者さんの生活の場を支えることが主な仕事ですから、患者さんと一緒にレクリエーションやイベントなどを行うような楽しむ要素もあります。長い期間接することで、患者さんの些細な変化に気づけることも他の職場の看護職との違いであり、魅力だと思います。患者さんのご家族と関わる機会も多いため、ご家族に「安心して任せられる」と思ってもらえるように努めています。患者さんに「ここに入院してよかった」と思ってもらえることが、私にとって一番のやりがいです。
私の弟が病気で入院していた時に、辛い入院生活の中でも「この看護師さんが面白いんだ」「看護師さんがこんなことしてくれたんだ」など、看護師の存在が弟の元気の源になっていました。私も辛い時に元気を与えられる看護師になりたいと思い、この仕事に憧れを持つようになりました。弟が亡くなった際には、担当してくださっていた看護師さんが私たち家族に寄り添い、一緒に泣いてくれたことが強く印象に残っています。患者さんにはもちろんのこと、ご家族にも寄り添い、その支援もできる看護師になりたいと思い、現在の職場を選びました。
学生時代に学んだことは?と聞かれたら、看護の知識はもちろんのこと、「仲間と協力することや切磋琢磨し合うことの大切さ」と迷わず答えます。「看護師になりたい」という同じ目標を持つ仲間同士で協力し合って、テストや実習、課題を乗り越えていった時間は、私にとってかけがえのないものになりました。また、千葉科学大学では保健師を目指すことができ、私も看護師と同時に保健師の資格を取得しました。保健師として働くことができるという「職業選択の幅」が広がることはもちろん、看護師として働いている現在もその時の勉強で身につけたスキルが仕事の中で生きており、その意味でも「仕事の幅」が広がっていると感じています。
千葉県千葉リハビリテーションセンター 勤務/看護学部 看護学科/2021年卒