聴覚障がい者の方々に向けた「CC字幕」という字幕の制作、翻訳チェック、映像翻訳など、翻訳に関するさまざまな仕事に携わっています。扱うジャンルは幅広く、アニメやドラマはもちろん、ドキュメンタリーも担当しています。字幕には、たくさんのルールがあります。たとえば英語では「I」という一人称も、日本語字幕で表現する際には、キャラクターによって「私/僕/俺」などを使い分けなければいけません。また、ひらがな、漢字、カタカナ表記をどうするかを考慮しながら統一性を持たせる必要もあります。こうした細かい作業を経て作品が配信され、最後のエンドロールで自分の名前を見つけたときは「翻訳者になってよかった」と心から思います。
大好きな英語と、趣味の映画鑑賞、どちらにも関わることができる仕事がしたいと思っていました。そこで思い浮かんだのが映画やドラマの翻訳だったのです。JCFLを選んだのは、現役で翻訳者として仕事をしている先生方から翻訳を学べることが決め手になりました。授業で使用する翻訳ソフトも現場で使われているものを使って学びます。なかでもSSTという字幕制作ソフトを使用する学校は、他にあまりないのではないかと思います。今勤務している会社に応募するためには翻訳ソフトの経験が必須だったので、まさに学校での学びが就職活動に直結していました。実践力と即戦力を磨ける環境かどうかは、学校選びのポイントの一つになると思います。
翻訳の仕事に就くためには、TOEIC(R)のスコアが欠かせません。在学中はTOEIC(R)のスコアを伸ばすため、日々努力しました。勉強のおかげでスコアはかなり伸び、「やればできる」ことが大きな自信に繋がりました。またTOEIC(R)は仕事をする上での英語のベースにもなっています。JCFLは就職活動へのサポートも万全で、業界に入るためのスキルはもちろん、業界の情報、言葉遣いやマナー、メモの取り方といったことまで指導していただきました。中でもマナーは、学生時代から日常生活において意識することで、「自分のもの」としてしっかりと身につきます。手厚いサポートが整っている環境だからこそ、安心して学ぶことができた学生生活でした。
株式会社映画公論社 勤務/英語通訳翻訳科 英語翻訳専攻/2021年卒/JCFL卒業後は、株式会社映画公論社に就職。字幕の基本的なルールから学び、段階的にステップアップできる体制に魅かれて入社を決めた。入社後の約2年間で、海外ドラマやドキュメンタリーの字幕、翻訳を10本以上担当し、携わった作品は大手動画配信サービスなどでも配信されている。今後の目標は仕事の質を上げること。「自分はまだまだだと思うことがたくさんあるので、日々知識を吸収しながら信頼される翻訳者を目指します」(續木さん)。