私の勤務する病棟には肺がんの患者様が多くいらっしゃいます。がんと診断されたこと自体、患者様とその家族にとっては精神的なショックが大きく、その後も治療の副作用による身体的苦痛を伴うことも少なくありません。そのため、まずは安心して治療が受けられるように患者様とご家族を入院中からサポートするのが私たち看護師の大切な役割。さらに当院の特長としては退院後の生活に必要なセルフケアの指導、地域の看護師、ケアマネージャーとの連携まで考えた看護も実践しています。退院時に患者様やご家族から「ここに入院して良かった」などと笑顔で仰って頂けた時には、自分の看護を少しだけ認めてもらえたようで、やりがいを感じます。
1年次から病院実習があり、早い段階から現場で患者様とのコミュニケーションを体験。2・3年次には1学生1患者様の受け持ちを経験し、座学で学んでいた解剖生理や看護技術について実際に臨床で活躍する看護師から学ぶことができました。4年次の3学科合同で行う協働実践演習では1つのテーマに対して医療栄養学科、医療情報学科それぞれのアプローチで関わることでチーム医療の大切さを実感。老年看護学ゼミにも入り、急性期で治療を受ける認知症の患者様がどうすれば看護ケアをスムーズに受け入れらるか、をテーマに論文を制作しました。その頃の学びを生かし、今でも認知症をお持ちの入院患者様のケアについて試行錯誤し続ける毎日です。
子どもの頃から弁護士などの仕事に就いて「社会で役立つ人になりたい」と漠然とですが思っていました。高校生になって実際に進路を選択する際に自問自答しましたが、私一人でがんばったところで社会は大きく変わりません。世の中には私よりも頭の良い人も、運動ができる人だってたくさんいます。「自分に向いている仕事はなんだろう?」と悩んでいた時、生徒会などの裏方をしていて「誰かを支えること」に喜びを感じている自分に気づきました。自分より才能のある人たちが世界へ羽ばたけますように。ずっと健康であり続けられますように。そんな、いくつもの人生の可能性を支えられる人になりたい、という想いから看護師の道を選びました。
NTT東日本関東病院/医療保健学部・看護学科/2017年3月卒/看護師として勤務する叔母の影響で子どもの頃からこの仕事に興味を持っていた時松さん。叔母は夜勤明けなどで疲れていても患者様の病状の回復などについて元気に語ってくれたそう。呼吸器の内科・外科を中心にペインクリニック、腫瘍内科、ガンマナイフセンターが集約されている病棟に勤務して3年目。「まだまだ足りないところはありますが、先輩たちのご指導の下でがんばれています」と多くのOB・OGに見守られながら看護師として日々、成長中。「結婚や子育てなどライフステージが替わってもずっと続けていきたいです」と一生の仕事としての今後の抱負を笑顔で語ってくれた。