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ネイリストの20年後、30年後はどうなる?

ネイリストの20年後、30年後はどうなる?

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将来のネイリストの仕事は、お客さまがサロンに何を求めるかによって変わってくるでしょう。たとえAIが発達しても、ネイリストとしての仕事がなくなることはないと考える理由とはいったいどのようなことでしょうか。ネイリストの20年後、30年後のことについて触れます。

ネイルマシンが台頭しても人にしかできないことがある

お客さまの中には、特に何も話をすることなく、サッとネイルを塗ってもらって、早く帰りたいという人がいます。そんな人には、TVや雑誌で取り上げられて最近話題になっている、自動ネイルマシンがいいのかもしれません。指を入れると1本につき、たった1分で複雑な模様が印刷できる……ネイルアートの“アートの部分だけ”を自動でプリントする、というマシンです。すでにデモンストレーションがおこなわれているので、これから使用するサロンが増えるかもしれませんが、プレパレーションやベース、トップコート等についてはネイリストがおこなう必要があります。
技術的に見れば、この先もさまざまなシステムやマシンが開発され、施術が簡単で美しく仕上がる商材が増えるだけでなく、早くて安いメニューが現実になるかもしれません。すると、お客さまのニーズがどこにあるかによって、ネイリストやネイルサロンの将来が決まってくると考えられます。ネイルはただ塗ればいいのでしょうか?
もし、上手にネイルを塗ることができるAIができたとしても、ネイリストはAIには代えられないストレス発散やリラクゼーションの力があると考えられています。ネイルを塗るには必ず手を触ることになりますが、触れることで人は安心し、セラピー効果もあるからです。
ネイルの施術には最短でも約1時間はかかるので、その間、ごく近い距離で顔と顔を突き合わせて過ごすことになります。そんなとき、ネイリストはその場の空気を読んで、さりげなく話題を提供したり、お客さまの話に合わせたりすることが求められます。もちろん、スキルを重視するあまりに話をしないお客さまもいますし、目の前の技術的な段取りなどに気を取られて話ができない場合があるかもしれませんが、基本スキルがあってこそのトークだと言えるでしょう。
ネイリストにはクリエイティビティやホスピタリティが必要です。技術の上手い下手だけではなく、基本スキルを押さえつつ、何かプラスアルファをもつネイリストであるべきです。お客さまは代金を払って施術を受けるわけですから、絶妙な空気を読むという、人間にしかできない技術に磨きをかけたいものです。つまり、これこそがAIには真似できない部分ではないでしょうか。
ネイリストはどちらかと言うと女性が多い職業なので、人間関係で悩むことも考えられますが、ネイルの技術とホスピタリティ、そして自己マネージメントというストレスケアさえできれば、20年・30年先も楽しく、長く続けていける仕事だと言えるでしょう。

取材協力

高橋果内子

美容家/コラムニスト OL生活を経て30歳で美容業界に転身。過去のモデル経験、多数の美容資格取得の経験から幅広いジャンルの美容情報に精通。 現在は、美容コーディネーターとして活動しウェブメディアにて多数連載を持つ。 一般社団法人 地域復興美と笑顔を繋ぐ会の代表も務め、美容家仲間たちと美にまつわる活動を通じてボランティア活動も行っている。

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