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義肢装具士の力を必要とする人は、事故や病気によって手足を失ったり障がいを負ったりと、体や心に傷を抱えている人たちです。これまでできていたことができなくなるということに絶望し、将来に希望をもてなくなってしまう人も少なくありません。そんな人たちに対して、義肢装具を装着することによって日常生活でできることを少しでも増やすお手伝いができることが、義肢装具士の最大のやりがいになります。患者さんからの「ありがとう」の言葉が、何よりのよろこびとモチベーションにつながる仕事です。
また、テクノロジーの進歩や、自身の知識や技術の成熟によってより高度な義肢装具を製作できるようになるなど、終わりのないチャレンジングな仕事という点も魅力の一つです。
自分が製作した義肢装具を患者さんによろこんでもらえる
義肢装具士にとって一番のやりがいは、自分が製作した義肢装具によって「できなかったことができるようになった」「痛みが改善された」など患者さんによろこんでもらえることと言います。
身体の一部を失ってしまった人は、生活が不便になるだけでなく、それまで当たり前にできていたことができなくなることや周囲の目などに悩まされ、大きなストレスを抱えるそうです。そんな患者さんにとって、義肢装具はまさに希望の光となることがあります。
患者さんとコミュニケーションを重ねながら納得できる義肢装具を作り、日常生活を支えることは、義肢装具士にしかできない仕事なのです。
強く求める人の存在
手足を失ったり障がいを負った人が、その人らしい生活を取り戻したり、新たな生きがいをみつけて生き生きと毎日を送れるようサポートすることが義肢装具士の使命です。
掲げる目標は患者さんによって違ってくるため、一つとして同じ仕事はありません。例えば、手足を失う以前にスポーツに打ち込んでいた人の中には、「もう一度走りたい」「選手としてまたフィールドに出たい」という強い望みをもつ患者さんもいます。
こうした想いで、義肢装具に救いを求めたり、最後の希望をかけたりといったケースは少なくありません。期待され、強く求めてもらえることでモチベーションが高められるのが、一人ひとりの患者さんに向き合う義肢装具士という仕事です。
身体の可能性を大きく広げる義肢装具を通して、患者さんの新たなチャレンジを応援できることも、やりがいにつながると言えるでしょう。
医療人として社会に貢献できる
患者さんのリハビリの第一歩となる義肢装具の製作・装着を担い、リハビリや社会復帰にも尽力する義肢装具士は、特別な技術をもったものづくりの職人であり、また同時に医療を支える医療人でもあります。なかなか患者さんに心を開いてもらえなかったり、つらくあたられたり、自身の力不足に悩んだりといろいろなことももちろんあります。そうした中でも、医療人として患者さんを助けることを通じて社会貢献できるという誇りが、義肢装具士として働く人の心の支えになっています。
業界のパイオニアになれる
義肢装具士として働くためには国家資格が必要です。しかし義肢装具士の資格をもっている人は、2017年現在で全国に5000人程度しかいません。資格保有者が少ない業界で仕事をするというのは、いわば全員がパイオニアであるとも言えます。自分の研究や努力しだいで新たな可能性をどこまでも探ることができ、これまで世の中になかった技術や義肢装具を生み出すことができるという研究者・技術者としてのおもしろさもあります。
深い人間関係が築ける
義肢装具士の仕事の奥深さは、ものづくりの仕事でありながら、人と密接にかかわる仕事でもあることです。
最初は心を閉ざしていた患者が少しずつ自分を信頼してくれるようになり、家族や医師にも話していない胸のうちを話してくれるようになるなど「作り手と患者」以上の人間関係を築くことができるのも、この仕事を選んでよかったと思うきっかけになると言います。
また、義肢装具の作り手としてのみならず人として与えられるものが自分にあることを感じられるのは、一個人としての存在価値を実感できる瞬間でもあるようです。
向上心を抱き続けられる
義肢装具製作に、決まった答えはありません。
義肢装具を必要とする患者の数だけ人生があり、望む生活も義肢装具士に求めることも千差万別です。
求める人に真正面から向き合い、「ベストな義肢装具を作りたい」と努力や研究を重ね、日々進化する技術を学び続けるなど、職業人として自分を高め続けられることもこの仕事のやりがい・魅力の一つです。
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