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ショコラティエには、チョコレート作りに欠かせないカカオについての知識をはじめ、さまざまな情報収集力が求められます。また、洋菓子やチョコレート、カカオの基礎を学ばずして独創性に満ちたチョコレート菓子を作っても、それが評価されない厳しさもあります。ここではショコラティエの仕事をするうえで、学んでおきたいポイントを考えていきます。
情熱をもって、いろいろなショコラトリーを訪ねよう
ショコラティエになるためには、製菓学科のある専門学校などに進み、菓子作りの基礎を学ぶことも非常に大切ですし、いずれはショコラトリー(チョコレート専門店)を開きたいと考えている人であれば、早い段階から自分の足を使っていろいろなショコラトリーを訪ね、ショコラトリーごとの商品ラインアップや特長などのマーケット・リサーチも行いましょう。
また、チョコレート作りに欠かせない「カカオ」という3文字にも、実はさまざまな情報が詰まっています。
〈カカオの世界的産地はどのエリアに集中しているのか〉〈産地ごとに異なるカカオの風味〉〈カカオは実ではなく果実の中の種子のこと〉といった知識をはじめ、ラテン語で「Theobroma cacao」という学名をもつカカオが、「神(theos)の食べ物(broma)」とよばれている歴史的背景……などを、自らの言葉できちんと説明できるようになることも、ショコラティエとしての基礎スキルとなります。
そうしたさまざまな情報や知識が蓄積されると、ショコラトリーを訪ねたときにそれまで見えなかったチョコレート菓子の制作意図が見えてくるようにもなりますし、新作チョコレート菓子をシェフ・ショコラティエがどのような想いで作ったのかというショコラティエの情熱、こだわりを想像できる豊かな感受性も養われるようになります。
基礎なくして応用はない、ショコラティエの仕事
マドレーヌ、フィナンシェなど、これらの焼き菓子は「古典菓子」とよばれています。ちなみに「古典菓子」には、私たちが普段食べているパンや焼き菓子に使われる「ベーキングパウダー(膨張剤)」は含まれていません。その理由はベーキングパウダーが19世紀に誕生した工業製品だから。こうした歴史的背景はもちろん、ショコラティエになりたい人は、チョコレートだけでなく焼き菓子の基礎知識も非常に重要なので、菓子作りの実技の基礎となる「古典菓子」についても学んでおきましょう。
それはなぜかというと、基礎スキルがないまま独創性だけが先走りしてしまうと、せっかく作ったお菓子も、ある意味「ハチャメチャなお菓子」と評価されかねないからです。「基礎なくして応用はない」……これがショコラティエの基本姿勢であることを認識しておきましょう。
宮原美樹※2020年8月26日更新
手作りチョコレート専門店 ショコラティエ・ミキ オーナー・シェフ・ショコラティエ。チョコレートメーカーで開発業務に携わったあと、2006年ショコラティエ・ミキをオープン。2008年にはフランスで開かれた「サロン・デュ・ショコラ」に出展。2009年 著書『CHOCOLATE BOOK』(主婦の友社)刊行。2013年、フランスの最高峰のショコラ専門ガイドブック『LE GUIDE』に、日本を代表する10軒のショコラティエとして掲載される。
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