2022年4月、國學院大學で6番目となる学部
観光まちづくり学部がスタートしました。
文系と理系の垣根がないこの学部には、
多様な
バックグラウンドや興味・関心を持つ学生たちが
全国から集まっています。
横浜たまプラーザ
キャンパスで新生活を送る3人の1年生と、
学部長の西村先生に、お話を聞きました。

PROFILE

観光まちづくり学部1年
私立目黒学院高等学校卒業

山下 梨花

観光まちづくり学部1年
私立香蘭女学校高等科卒業

清水 綾乃

観光まちづくり学部1年
北海道立帯広柏葉高等学校卒業

浅井 仁胤

観光まちづくり学部教授

西村 幸夫

東京大学教授、同副学長、マサチューセッツ工科大学客員研究員、コロンビア大学客員研究員、フランス社会科学高等研究院客員教授、国際記念物遺跡会議(ICOMOS)副会長などを歴任。専門は、都市保全計画、景観計画、歴史まちづくり、歴史的環境保全。

東京大学教授、同副学長、マサチューセッツ工科大学客員研究員、コロンビア大学客員研究員、フランス社会科学高等研究院客員教授、国際記念物遺跡会議(ICOMOS)副会長などを歴任。専門は、都市保全計画、景観計画、歴史まちづくり、歴史的環境保全。

山下さんが、観光まちづくり学部を志望した理由を教えてください。

山下さん: 私の地元は、再開発で大きく変わりました。街並みがきれいになって、利便性が高まったエリアがある一方、まだ十分に整備が行き届いていないエリアもあります。「こうすれば、もっといい街になるのに…」。そう、自分なりに思いを巡らすなかで「都市計画」に興味を持ちました。そんな時に観光まちづくり学部が新しくできることを知り、ここなら私が学びたい分野を学べると思い、この学部を志望しました。

観光まちづくり学部の1年生はどのような雰囲気ですか?

山下さん: まちづくりや旅行、鉄道、地域活性化など、いろいろなことに興味・関心がある学生がたくさん集まっていて、それぞれの得意分野の話を聞けるのが楽しいです。高校生の頃は、自分と同じような興味・関心を持つ友だちがいなかったんですよね…。それがいまは、どの学生とも共通点が多いので、ちょっとした会話でもすぐに盛り上がっています。

リニューアルしたばかりの「若木21」が学部のメイン校舎ですね。
校舎内で好きな場所はありますか?

おしゃれなデザインの椅子やテーブルがたくさんある1階の「多目的ホール」です。居心地がいいので、友だちとおしゃべりや課題をする時はいつもここです。横浜たまプラーザキャンパス全体の落ち着いた雰囲気も気に入っています。

清水さんが、観光まちづくり学部を志望した理由を教えてください。

清水さん: 子どもの頃から家族旅行をする機会が多かったので、大学では「観光」に関わることを学ぼうと決めていました。進学先を探している時に、観光まちづくり学部のサイトを見たところ、学部長の西村先生のメッセージが真っ先に目に留まりました。そこには、「コロナ後の観光まちづくりによる地域の再生」について書かれており、私が大学で研究したいのはこういうテーマだと気づいたんです。しかも西村先生は「観光まちづくり」の分野ではとても有名な先生と分かり、そんなすごい先生から学べるのならと、この学部を志望しました。

清水さんのルーム(クラス)の担任は西村先生ですね。
清水さんが言う通り著名な先生なので、緊張したりしませんか?

それが、入学して実際にお会いしてみると、やさしくて気さくな先生でした(笑)。どちらかというと先生の方からいつも声を掛けてくださるので、とても接しやすいです。

観光まちづくり学部では、入学直後から少人数で学ぶ「ゼミナール」
がありますね。

高校時代は2年間が丸々コロナ禍だったので、友人と一緒に学びたくてもその機会がありませんでした。だからグループワークやディスカッションが中心の「ゼミナール」が、いまはすごく楽しいです。今後はフィールドに出てグループでプロジェクトに取り組む機会も増えるので、とても楽しみです。

浅井さんが、観光まちづくり学部を志望した理由を教えてください。

浅井さん: 私は地元である北海道を出て、東京や横浜の大学に行こうと決めていました。國學院に進学予定の幼なじみから観光まちづくり学部ができると聞き、興味を持ちました。私も子どもの頃から旅行や観光が大好きです。好きなことなら4年間ずっと楽しく学べると思い、この学部を志望しました。

北海道からの進学となると、友だちづくりはゼロからのスタートかと
思います。入学後、友だちはすぐにできましたか?

最初は少し不安もあったのですが、友だちはすぐにできました。この学部には、ルーム(クラス)制と、少人数で学ぶ「ゼミナール」があるので、すぐに打ち解けられて。1年次からこういう仕組みがあるのは、友だちづくりの面でもいいですよね。

好きな授業に「まちづくりと観光」(担当:西村幸夫先生)を挙げて
いますが、これを選んだ理由は何ですか?

何となく見過ごしていた風景にも、実はさまざまな魅力や物語があると気づける授業だからです。私の地元、北海道の帯広がこの授業で取り上げられた際に、西村先生が帯広駅前の通りを「魅力ある都市空間の事例」として紹介してくれました。帯広出身の私の目には、どこにでもある普通の並木道に映っていました。しかし実際には、この通りにはいろいろな工夫が凝らされていて、それがまちの魅力にもなっているのだと、授業を通じて知りました。ちょっと視点を変えるだけで、見慣れた風景がこんなにも違って見えるのか! そんな驚きと発見があったんです。こんど地元に帰った時に、この通りを見るのがいまから楽しみですね。

2022年4月に、観光まちづくり学部はスタートしました。新入生たちと日々向き合うなかで、多くが「地域」の側をみていると感じています。田舎に暮らす祖父母を通じてローカルに関心を持っていたり、家族旅行を通じて観光に関心を持っていたり。また、「地域でボランティア活動をしたいのでアドバイスが欲しい」と相談に来る1年生もいて、熱心な学生が多い印象です。

観光まちづくり学部の特色のひとつに、1年次より「ゼミナール」、2年次より「演習」という4年間を通じた少人数制の学びがあります。グループワークやディスカッションから始め、年次が上がると共同作業を中心としたプロジェクトに取り組みます。文系・理系を問わず間口を広げている本学部では、幅広いバックグラウンドを持つ仲間同士で、それぞれの得意分野を活かしながらひとつの目標に向かって共同作業する楽しさを、ぜひ体感してほしいと考えています。

さらに今後は、地域の現場に出て学ぶ機会も増えます。その上では、漫然と見ていた風景にも、「なぜだろう?」という問いの目を持って、フィールドに出てほしいと思います。目を向けるのは、オシャレなお店でも、どんな人がいるのかといった些細なことでも構いません。ただ、そういった好奇心を持つことで、「当たり前」に見えるものにも、それぞれの背景やストーリー、魅力が見えてくることでしょう。そして何よりも、まず自分が楽しむこと。それが、「観光まちづくり」を学ぶ原動力になります。

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