藤岡さんの初耳トラベル
「マイセルフ修学旅行」の発表を受けて
一人旅はしたいけど、面倒くさいと感じている人に向けて、MaaSなどのスマホを使った 一体型交通システムを取り入れることで 、一人旅へのハードルを下げ、気軽に参加しやすい仕組みを構築 。一人旅に行くか悩む人を後押しできればと考えました。
一人旅のプロとマッチングするシステムを構築することで、一人では知り得ない地域の魅力や風習などに触れられます。また、一人で行動する一人旅だからこそ「考える力」、「実行する力」も身につく。私のアイデアから一人旅を楽しむ高校生がもっと増えることを願っています。
橋本さん
高校生対象だと思うのですが、一人旅をしたいけれど、一人で旅するのは不安といった心情をくみ取った良いプランだと思いました。ただ、人によって誰とも関わりたくない、とにかく一人で旅を楽しみたい人もいれば、一人旅はしてみたいけれど、話し相手は欲しい人もいると思います。一人ひとりにカスタマイズして、いろいろな高校生のニーズに合わせたプランが作ることができれば、もっと良いプランになると感じました。
三浦さん
一人旅をしたくても踏み出せない人を後押しするプランというのは新しいと思いました。後押しするためのプランがあれば、一人旅をする人が増えて、一人旅をする人たちのコミュニティが広がっていくのが想像でき、魅力的ですよね。
橋本さん
藤岡さんの発表を聞いていて、OMO(おも)でやっている「OMO(おも)レンジャー」という取り組みに少し似ていると感じました。OMOレンジャーも一人で出掛けるのはちょっと…というスポットにその地域のことを何でも知っているレンジャーがお連れして、地域の方とつながるきっかけづくりや楽しめる雰囲気を作っています。
岸本さんの初耳トラベル
「行こう!オフシーズン!」の発表を受けて
会社や学校を休みづらい日本では、長期休みに観光地へ観光客が集まりすぎてしまう「オーバーツーリズム」が問題となっています。オフシーズンの旅行が当たり前になることで観光客・観光地の双方に嬉しい仕組みが生まれます。その第一歩として、まずは私が通う“國學院大學の観光まちづくり学部”で授業を休める制度を作り、全国へと広げたいです。
オフシーズンに旅行に行くだけで期待できる効果は大きく2つあると思います。1つ目が、混雑を避けて旅行ができる。2つ目が、常に一定の観光客が観光地に訪れるようになる。つまり、オフシーズンなど関係なく、絶えず観光客が訪れることで観光地は年中、潤うことにつながります。このように日本全体にメリットのある施策だと考えています。
橋本さん
オフシーズンにどうお客様に来ていただくかは、星野リゾートでも課題に思っているところです。GWや夏休みに大勢のお客様が来ていただけることは、ありがたいことではありますが、混雑が発生するなど、お客様にとってはデメリットが多いことも事実です。私たちの星野佳路代表は社会として休日分散が必要だと訴えています。
三浦さん
休みを分散させることも大事ですが、私はスキーをやっていたこともあり、スキー場のオフシーズンのように、提供できるサービスに大きな違いがあるような場合、どうすればお客様を呼べるのか。そういった視点も大切だなと思いました。
橋本さん
確かに三浦さんの話を聞いて、オフシーズンにはオフシーズンになる理由があるんだと感じました。スキーヤーは雪の降らない雪山には行かないですよね(笑)。休みを取りやすい社会にするプラス、オフシーズンでも「冬の沖縄」や「夏の雪山」に行きたくなる仕掛けを作れれば、より良いのかもしれないですね。
有川さんの初耳トラベル
「学生のうちに昼夜逆転旅行」の発表を受けて
私自身、夏バテ気味という悩みを抱えていました。そこで、同じように夏が暑すぎて旅行に行けない人も多いのではと考えたのが「昼夜逆転旅行」です。多くの人が夏でも気軽に旅行に行ける社会になればと思いました。
昼に電車やバスを使って移動、夜に観光地を巡ることで、まず夏でも涼しく旅行を楽しむことができます。次に混雑を避けつつ、昼間には見られない景色も存分に楽しむことが可能。そして最後に、混雑を避けられるからこそ、一つひとつのスポットをじっくりと見て回ることができ、観光地の知識も深まるなど、関係人口※の増加にもつながると考えています。
※関係人口…観光客以上、定住者未満のことで、地域との関りが深い人々を言います。
橋本さん
実際にBEB(ベブ)という星野リゾートのブランドがあるのですが、そこで似たような旅行プランを発売しています。学生時代に卒業旅行が叶わなかった方に向けた、寝る間も惜しんで楽しんでいただくための「卒たび起きとかナイトプラン」です。夜通し楽しめるボードゲームがあったり、客室は寝る暇がないほど滞在を楽しめるように、ベッドの代わりにゲーム用テーブルを設え、電気も消えない仕様になっています。有川さんのプランはターゲットが学生だからこそ、夜にフォーカスを当てたところが良いなと思いました。
三浦さん
学生のノリみたいなのが活かせる案だと感じました。学生=深夜テンション。そんなノリが活かされたプランになると思います。有川さんは、その中で学びを提供すると言っていましたが、私は振り切って深夜テンションを活かした「どんちゃん騒ぎ旅行」にしてみるのも面白いし、より学生っぽさが出るのかなと感じました。
星野リゾートの
5つのブランドが
叶える観光とは
『星野リゾートの5つのブランドが叶える観光とは』
今日、星野リゾートの社員さんから星野リゾートさんについて5つのブランド、5つの戦略アクティビティがあることを聞いたり、実際に施設を見て回ったりしたと思います。その中で感じた疑問や感想を教えてください。
岸本さん
星野リゾートさんはブランドを「星のや」「界」「リゾナーレ」「OMO」「BEB」の5つに分けられていると思いますが、分けようと思ったきっかけや、分けたことによって生まれた効果などを教えてもらえますか?
橋本さん
ブランドを5つに分けた経緯ですが、この世の中にはさまざまなお客様がいると思います。ラグジュアリーな空間にお金をかけて、贅沢な時間を過ごしたい方もいれば、ホテルは観光のついでに泊まれればいい、寝る場所が確保できればいいと思っているお客様。また、温泉に絶対に浸かりたい方、子どもと一緒に旅行を楽しみたいと考えている方もいます。そんなさまざまな志向を持つお客様にフィットできるように「このブランドでは、こんなターゲットのお客様にこんな想いをしていただけるように届けていこう」と明確な差別化を行っています。そうすることで、より多くのお客様のニーズに応えることができると考えています。
『観光企業として目指すべき未来について』
藤岡さん
星野リゾートさんは5つのアクティビティに基づいた戦略を立てられていると聞きましたが、それは創業当時からあるものなのですか?
三浦さん
星野佳路が代表を務めるようになってから大枠は変わらないのですが、社会は変化し続けているので、その年その年に合わせて、強化すべきポイントや課題に基づき、アップデートし続けています。「世界で通用するホテル運営会社」というVISIONに近づくために、世界中の方に旅を楽しむご提案ができる宿泊施設を目指して運営しています。
『都市型ホテルとは思えないほど、地域との結びつきが強い』
有川さん
今日、OMO5東京大塚に来るまで、都心にあるホテルは街との関係が薄いと思っていました。また、ホテル内で完結することも多いと考えていました。しかしOMO5東京大塚では、サービススタッフの方が行ったお店を「ご近所マップ」の中で紹介されているなど、地域との連携、結びつきの強さを特に感じました。本当に私が想像していた都心のホテルとは全く違うと驚いたのが正直な感想です。
橋本さん
その辺りどうですか、杉本さん 。実際にOMO5東京大塚で働かれていて、地域の皆様との結びつきを肌で感じますか?
杉本さん
(OMO5東京大塚で働くスタッフ)
私が、普段お世話になっている地域の方のお店などに足を運ぶと、お友達のように「待ってたよ」と温かみを持って接していただけています。そんな関係を構築するまでも、ただお仕事で取引をするというよりは、純粋に「大塚の街を一緒に盛り上げていこう」といった想いを届け、伝えることで仲良くなり、お仕事につなげていくことを大切にしていました。地域の方と心と心でつながるOMO5東京大塚での仕事はやりがいがあると感じています。
橋本さん
私も先日OMO5東京大塚に訪問した際に、地域の方が「ちょっとついでに寄ってみた」とスタッフに話されているのを見て、地域の方々との関係性の深さに驚きました。
初耳トラベルとは?
これまでにない「全く新しい旅行のカタチ」を考えるプロジェクト。
それが、初耳トラベルです。今回は、どんな旅行プランなら若者がもっと
旅行をしたくなるのかを、國學院大學観光まちづくり学部の
学生たちに自由に発想してもらいました。
観光まちづくり学部
観光まちづくり学科2年生
観光まちづくり学部 観光まちづくり学科2年生
藤岡 勇樹さん
高校時代の大阪旅行をきっかけに観光の良さを再認識し、観光まちづくり学部に入学。趣味は鉄道旅。将来は日本の観光産業の発展を後押しできる人材になりたい。
観光まちづくり学部
観光まちづくり学科2年生
観光まちづくり学部 観光まちづくり学科2年生
岸本 咲希さん
中学時代からアニメや小説の舞台を辿る「聖地巡礼」にハマる。入学後は旅のスタンスが変化 。授業で訪れる地域で、地元の方から課題や問題点を聞き、「自分ならどうするか」と解決策を考えながらまちを巡る。
観光まちづくり学部
観光まちづくり学科2年生
観光まちづくり学部 観光まちづくり学科2年生
有川 晴基さん
高校3年生の時に、観光・まちづくり・ 行政などを幅広く学べると知り入学。授業の中で「由布院では、韓国人旅行者が大幅に増加している」と聞き実際に旅をする。自分の目で観光課題を確かめることを大事にしている。
今回の対談にご参加いただいた社員のみなさん
星野リゾート
人事グループ
橋本 里欧さん
2018年に新卒入社後、人口約350人、外周9kmほどの島にある「星のや竹富島」で3年半サービススタッフとして勤務。その後 、「星のや東京」に異動。現在は人事グループに所属し、新卒採用など、未来を担う人材の発掘を主に行う。
星野リゾート
人事グループ
三浦 眞子さん
2022年に新卒入社。入社後は福島県にある「星野リゾート磐梯山温泉ホテル」にてサービススタッフとして勤務。学生時代にスキーをやっていた経験を活かし、スノーリゾート業務にも携わる。現在は人事グループにて新卒などの採用を担当中。
ご協力いただいた
星野リゾートさんの事業をご紹介!
星野リゾート
星野リゾートは今年で開業から109年目を迎え、現在は、ホテル運営会社として国内外に68の施設を運営しています。サブブランドは5つ、圧倒的非日常を提供する『星のや』、温泉文化を現代的にアレンジした日本旅館ブランド『界』、大人のためのファミリーリゾート『リゾナーレ 』、テンションあがる「街ナカ」ホテル『OMO』、居酒屋以上、旅未満、みんなでルーズに過ごすホテル『BEB』を展開しています。