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土地家屋調査士と似ている仕事との違いは?

土地家屋調査士と似ている仕事との違いは?

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弁護士、司法書士、税理士、行政書士、建築士、不動産鑑定士、測量士などの各分野のエキスパートとタッグを組み、ときには土地の境界紛争をとりまとめ、民法や不動産登記などの法律に精通した筆界のエキスパートである土地家屋調査士。その役割について整理していきましょう。

各分野のエキスパートとタッグを組んで仕事をする土地家屋調査士

各分野のエキスパートとタッグを組んで仕事をする土地家屋調査士

「財産」には、金品などの動かすことができる「動産」と、土地・建物など動かすことのできない「不動産」があります。土地家屋調査士は、「動産」と「不動産」をまとめた財産権の中の土地・建物(=不動産)を第三者から守るための登記業務を担っています。
そして、登記完了までにはさまざまな分野のエキスパートや、土地登記行政とタッグを組む必要があります。ここでは各エキスパートの業務領域を整理します。

・測量士……さまざまな測量の専門技術を身につけ、基準点測量、用地測量、河川測量、道路測量、高速道路の測量、一筆測量などを専門とする職業
・弁護士……事件の当事者・関係人の依頼や官公署の委嘱によって、訴訟に関する行為や法律事務を専門とする職業
・司法書士……人々の財産と権利を守り、トラブルの法的解決を専門とする職業
・税理士……税務の代理、納税書類の作成、税務相談などを専門とする職業
・行政書士……各省庁、都道府県庁、地方行政、警察署などへの提出書類作成や申請代行を専門とする職業
・建築士……建築法に基づき、建築物の設計や工事監理を専門とする職業
・不動産鑑定士……地域の環境や諸条件を考慮して不動産の有効利用を判定し、適正な地価を判断する職業

社会の財産権保護の一翼を担う土地家屋調査士

そして、財産権の中の土地・建物を第三者から守るための登記を担うエキスパート・土地家屋調査士の社会的な役割を要約すると、次のようになります。
・土地家屋調査士は土地の境界紛争のエキスパート
・不動産の表示登記の代理申請業務を担う唯一の専門職

さらに、晴れて資格を取得したあかつきにどのような働き方があるのかについても、自分の未来像を描きやすくするために理解を深めておきましょう。

・大規模マンションをはじめとする大きな案件(依頼業務)を扱う土地家屋調査士の個人営業事業主は、補助者(アシスタント)を雇っているケースが多い。
・土地家屋調査士の法人に所属した場合、その法人内で技術、営業などの分担が分かれていることもあり、スーツを着た営業専門の人や、作業着を毎日着て技術的業務を担う二つのパターンに分業化している場合もある。

・2人以上の土地家屋調査士資格取得者が集まり、土地家屋調査士法人を設立するケースが増えている。

土地家屋調査士の仕事の特徴や、土地家屋調査士を取り巻く環境の変化を理解しておくと、高校卒業後にどのような進学先を選択すればよいか、あるいは、どのタイミングで土地家屋調査士の資格を取得すればよいかといった見通しを立てやすくなります。さらに、土地家屋調査士の資格を取得する前や、個人営業事業主として独立する前に、どのような経験を積んでおけば将来的にどのように役立つか言った、といったキャリアプランも立てやすくなるはずです。

取材協力

力石洋平

主に都内の土地家屋調査士事務所にて勤務しながら資格学校に通い調査士試験に合格。 土地家屋調査士登録後、さまざまな土地、建物の測量、登記業務に関わる。資格指導校で講師として、また法務局の筆界調査委員としても活躍している。

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