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医師の1年目はどうだった?

医師の1年目はどうだった?

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続いて大学卒業後の初期研修医生活を見ていきましょう。
医師の国家試験は2月上旬に行われ、3月中旬に合格発表があります。国家試験に合格したあと、4月から研修医として2年間勤務を行います。初期研修では厚生労働省が定めた内容をすべて経験する必要があります。どのようなことを行うのでしょうか。とある医師の研修医時代の様子を見ていきましょう。

厚生労働省が定めた科目をすべて修得

医学部を卒業し、医師国家試験を通過して医師免許を取得すると、必ず初期研修(=研修医)を2年間行うよう定められています。厚生労働省が決めた初期研修のカリキュラムが学べるところであれば、どこで初期研修を行うかは自由に選ぶことができます。基本的には初期研修の期間は同じ病院で研修医として勤務します。
すべての内容を常に付き添って教えてくれるところもあれば、自分の判断で考えなさいと指導されるところもあるなど、その内容は病院や指導員により異なります。

初期研修のカリキュラムは病院ごとに異なりますが、基本の枠組みは決まっています。年度ごとに改定されています。
2020年度の内容
・内科系…24週
・救急…12週
・外科、小児科、産婦人科、精神科、地域医療を各4週間
・選択科目…48週

診療の基本となる内科や救急を中心に順番に回り学んでいきます。最短1ヵ月で科が変わることもあり、かなり慌ただしさがあります。
間近で指導医の診療を学びつつ、自分が主体的に医療の責任をもってかかわるため、医学部生時代とはまったく異なるやりがい、経験を積むことができます。
ただし、病院や科目によってはやるべき業務が決まっておらず、指示をされないこともあるため、どれだけ主体性をもって取り組むかによって、学べる内容が変わります。

専門医を修得する場合には後期研修を

初期研修修了後には、自分の医師としての専門を決め、後期研修プログラムへ参加します。これは一般的には専門医資格を取得することが目的のものであり、多くの場合3~5年程度で修了します。

後期研修では、専門の臨床業務を行いながら、学会での発表や論文を作成します。希望があれば、大学院に入学して、研究に参加する人もおり、その場合は卒業とともに博士号を取得します。
後期研修を修了し、専門医を取得したあとは病院勤務を継続する方が多いですが、研究を主体として留学をされる方、開業される方もいます。近年では、学生のうちから起業する人や、ヘルスケアベンチャーを始める人も増えてきています。

大学病院に勤務する場合には、大学院に進学し博士号を取得したのち、海外での研究を行ったり、日本国内での臨床経験、研究業績を重ねることで、大学病院での助教や講師から准教授・教授へと進んでいく流れが一般的です。
しかし、大学教授になる方はごく一部であり、最終的には途中で開業したり、大きな病院の科長、院長になったりする方が多いです。

取材協力・監修

有路登志紀※2020年9月2日更新

消化器外科医10年目。群馬大学医学部医学科卒業後、群馬、埼玉での勤務を経て2017年より江戸川区の森山記念病院で勤務して現在に至る。二次救急を主体とし、消化器外科の緊急手術から緩和ケアまで幅広く対応する地域医療を目指しています。

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