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言語聴覚士になるには
「言語聴覚士」と名乗って働くためには、国家資格である「言語聴覚士資格」が必須。高校卒業後、最短ルートで国家試験を受験する場合は、文部科学大臣が指定する学校(3~4年制の大学・短大)または都道府県知事が指定する言語聴覚士養成所(3~4年制の専修学校)を卒業し、受験資格を取得します。
言語聴覚士の学校の選び方
「言語聴覚士国家試験」の受験資格を得るためには、文部科学大臣が指定する学校(3~4年制の大学・短大)または都道府県知事が指定する言語聴覚士養成所(3~4年制の専修学校)を卒業する必要があります。言語聴覚士は仕事の領域が広いため、幅広い専門知識と豊富な実習経験を積んでおきたいなら4年制の学校、できるだけ早く資格を取得して現場に出ることを目指すなら3年制の学校が候補になるでしょう。また、養成課程のない大学を卒業したあと、指定された大学・大学院の専攻科または専修学校(2年制)を卒業することで、受験資格を得るルートもあります。●養成施設で学ぶことコミュニケーション障がいの病態や医学的処置といった医学的知識はもちろんのこと、人間の心の働きを理解するための心理学や認知科学、ことばや音声のしくみについての言語学や音声学、社会福祉や教育についての科目がカリキュラムとして用意されています。1年次は講義の割合が多くなりますが、徐々に演習や実習が増え、病院などでの臨床実習も行われます。ほかの医療・リハビリ系の職種と同じく、実習に重きを置いているのが、言語聴覚士養成施設の特徴です。国家試験に向けての準備は、最終学年の秋ごろにスタートすることが多いようです。
言語聴覚士に求められる人物は?適性を知る
言語聴覚士は生身の人間を相手に仕事をするので、人間そのものに興味や関心をもてる人、コミュニケーションが好きな人が向いています。また、リハビリはすぐに結果が出るものではなく、言語聴覚士と患者さんの双方が地道に努力を重ねることで少しずつ変化が出てくるものなので、何ごとにも根気よく取り組めるかどうかも重要です。リハビリは辛く苦しいものであることも多いので、患者さんの中には「こんなことしたくない!」とネガティブになり、周囲に対して心を閉ざしてしまう人も。そんな患者さんの心に寄り添い、相手の気持ちに立った行動・発言ができる思いやりも、言語聴覚士として働くうえでは大切になります。
言語聴覚士の必要な試験と資格は?
「言語聴覚士資格」を取得するには、「言語聴覚士国家試験」を受験・合格する必要があります。試験内容は、5つの選択肢から1つの正答を選ぶ、計200問の筆記試験です。2016年の試験結果を見ると、言語聴覚士国家試験の合格率は67.6%(うち新卒者82.0%)。既卒者が合格率を下げる要因になっているため、養成施設を卒業後すぐに国家試験を受験することが試験を突破する1つのカギかもしれません。各養成校では、最終学年になると国家試験合格に向けた準備や対策が行われています。
言語聴覚士を目指せる学校の学費(初年度納入金)
大学・短大
初年度納入金
81万
7800円
~ 212万
3300円
学費(初年度納入金)の分布
学部・学科・コース数
専門学校
初年度納入金
120万円
~ 183万円
学費(初年度納入金)の分布
学部・学科・コース数
※
記載されている金額は、入学した年に支払う学費(初年度納入金)です。また、その学費(初年度納入金)情報はスタディサプリ進路に掲載されている学費(初年度納入金)を元にしております。卒業までの総額は各学校の公式ホームページをご覧ください。
言語聴覚士の仕事内容
脳卒中や頭のケガなどにより大脳の「言語領域」が傷ついたことが原因で“うまく話せない”、“話が理解できない”、“文字が読めない”といった症状が出る「言語障がい」、咽頭がんなどで声帯を失い声が出にくくなる「音声障がい」、難聴などの「聴覚障がい」、食べ物や飲み物をうまく飲み込むことができない「嚥下(えんげ)障がい」、「ことばの発達の遅れ」など、言語聴覚士がカバーする障がいはさまざまです。また、「うまく話せない」といっても、その程度は患者さんによって異なりますし、原因も1つではありません。検査やカウンセリングを通して一人ひとりの障がいの状態や発現メカニズムを正確に把握し、どんな訓練・指導・サポートが必要なのかを見極めてリハビリを行うことが、言語聴覚士に求められる役割になります。「話す」「聞く」といった分野に問題や不安を抱えていると、人とのコミュニケーションに消極的になったり、将来に希望がもてなくなったりと、精神面にも影響を及ぼすことが多々あります。また、病気やケガなどはっきりした原因がない患者さんの場合、何らかの精神的なダメージによって、「話ができない」などの状態が引き起こされている可能性もあります。そのため、表に現れている障がいだけでなく、患者さんの内面に目を向けることが大事であるということを忘れてはなりません。また、言語・聴覚機能の回復だけでなく、生活やコミュニケーションがしやすくなる実用的な手段をアドバイスできるのも、言語聴覚士の大きな強みです。患者さんが自信と希望を取り戻し、社会生活に復帰する手助けをすること。それこそが言語聴覚士が果たすべき使命なのです。
言語聴覚士の気になる?年収・給料・収入
言語聴覚士の給与は、勤務先施設の規模や種類、地域、常勤・非常勤などの働き方によってばらつきがあります。関係者の話や求人情報サイトを参考にすると、平均年収は約350~450万円がボリュームゾーンになっており、月の平均給与は25~30万円程度。理学療法士や作業療法士と比べて平均給与や年収が若干低くなっているのは、言語聴覚士が国家資格に制定されたのは1997年とまだ日が浅く、この職に就いている人は20代~40代がメインになっているという背景があります。また、言語聴覚士は医療職に分類されますが、看護師のように夜勤や土日勤務が発生することが少なく、夜勤手当や休日手当の底上げがないことも数字に影響を与えています。しかしながら、平日&日中に集中して働くことができ、国家資格を生かして柔軟かつ安定的な働き方ができることは、長く仕事を続けるうえで大きなメリットと言えるでしょう。
言語聴覚士の就職先・活躍できる場所は?
言語聴覚士の仕事は、病気や事故により「話す」「理解する」がうまくできなくなってしまった患者さんの支援、食事がとりづらくなっているお年寄りの支援、ことばの発達が遅れている子どもの支援などさまざま。そのため、働く場所も、医療領域、保健領域、福祉領域、教育領域と多岐にわたります。特に就職先として多いのは病院ですが、病院と言っても、リハビリテーション科・脳外科・耳鼻科・神経内科・小児科・口腔外科など、幅広い科でニーズがあります。最近では、高齢者や認知症患者さんの増加に伴い、特別養護老人ホームやデイサービスセンターなどで働く言語聴覚士も多くなっています。このように言語聴覚士として活躍できるフィールドは年々広がっていますので、働く場所を選ぶ際には、「誰をどのように支援したいのか」を考える必要があります。
- 障害児関連施設
- 障害者福祉施設
- 病院
- リハビリセンター
言語聴覚士のズバリ!将来性は?
ほかの医療職やリハビリテーション専門職に比べ、資格取得者がまだ多くはないため、全体的に人材は不足気味。高齢化に加え、発達障がいによる療育が必要な子どもが増えているという社会的背景もあり、言語聴覚士へのニーズは年々高くなっています。また、国が医療保険から介護保険への円滑な移行を進めていることもあり、在宅での生活を目指す高齢者に向けたリハビリの必要性はよりいっそう重視されていくでしょう。
言語聴覚士の先輩・内定者に聞いてみよう
食べる、話す、聞く…「日常の中の喜びを再発見するお手伝い」が、言語聴覚士の喜び
大阪保健医療大学
専攻科・言語聴覚専攻科(4年制大学卒業者対象 2年課程)
専攻科・言語聴覚専攻科(4年制大学卒業者対象 2年課程)
ことばと聴こえ、飲み込みの専門知識で多くの人を支え、笑顔にする仕事
大阪医療技術学園専門学校
言語聴覚士学科
言語聴覚士学科
医療職同士の密な情報共有をもとに、患者様と真剣に向き合っています
新潟医療福祉大学
リハビリテーション学部 言語聴覚学科
リハビリテーション学部 言語聴覚学科
言語聴覚士を育てる先生に聞いてみよう
子どものことばの発達と支援法について研究する先生
北海道医療大学
リハビリテーション科学部言語聴覚療法学科
リハビリテーション科学部言語聴覚療法学科
子どもたちの人生を支えられる言語聴覚士を育てる先生
埼玉福祉保育医療製菓調理専門学校
言語聴覚士科 午前コース昼間3年制
言語聴覚士科 午前コース昼間3年制
子どもの発達のサポートを専門とする言語聴覚士の先生
姫路医療専門学校
言語聴覚士科
言語聴覚士科
言語聴覚士を目指す学生に聞いてみよう
「その子らしい未来」を手助けする小児分野の言語聴覚士になりたい!
埼玉福祉保育医療製菓調理専門学校
言語聴覚士科
言語聴覚士科
日々新しいことを学ぶことができて、充実した学生生活です
専門学校 日本聴能言語福祉学院
補聴言語学科
補聴言語学科
言語聴覚士になって、聴覚障害を抱えた人を支える仕事がしたい
平成リハビリテーション専門学校
言語聴覚療法学科
言語聴覚療法学科
言語聴覚士のやりがいを聞いてみよう
リハビリを通して、失語症の患者さんが少しずつ話せるようになったり、発達障がいの子どもが周囲とコミュニケーションを取れるようになったりと、自分がリハビリを担当した相手に変化が見られたときに何よりのやりがいを感じるそうです。リハビリの内容は患者さんの状態や性格などによっても変わるため、絶対的な正解というものはありません。また、すぐに変化が見られるということは少なく、時間をかけてじっくり取り組むことになります。そのため、リハビリは試行錯誤の連続で、困難や悩みにぶつかることも多いですが、だからこそ結果が出たときには大きな達成感とよろこびが待っています。
言語聴覚士の志望動機を教えて!
日常生活の中でかかわることはほぼない職種になるぶん、「身近な人が言語聴覚士にお世話になったことがきっかけ」という先輩が多いようです。また、医療系の仕事をしたいと考える中で、たまたま言語聴覚士という職種を知って興味をもったという人、国家資格が生かせる仕事であるため、「安定した働き方がしたい」「長く続けられる仕事がしたい」と志望する人もいます。
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医療専門学校水戸メディカルカレッジ(言語聴覚療法学科)これからの社会に必要とされるスペシャリストを育成する3年制の専門学校専修学校/茨城
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大阪医療技術学園専門学校(言語聴覚士学科)医療・医薬品・心理・福祉の専門学校。歴史と伝統のある学校で、将来の夢に近づこう!専修学校/大阪
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言語聴覚士<国>の就職先
病院やリハビリセンター、各種福祉関連施設、学校などにおいて、音声機能、言語機能、聴覚に関するリハビリテーションを行う。
言語聴覚士<国>をとるには
言語聴覚士<国>の受験資格
言語聴覚士国家試験の受験資格は、大学入学資格があり、文部科学大臣指定の学校または都道府県知事指定の言語聴覚士養成所において3年以上、言語聴覚士として必要な知識および技能を修得した者。また、大学などにおいて指定科目を修めたうえで2年(あるいは1年)以上修業し、かつ上記の学校・養成所で1年(あるいは2年)以上学んだ者。あるいは大学で指定科目を修めて卒業した者など。
言語聴覚士<国>の合格率・難易度
合格率
67.4%
2022年度
資格団体
厚生労働省
電話:(財)医療研修推進財団03-3501-6515
URL:http://www.pmet.or.jp/