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食生活全般が欧米化し、間食もスナック菓子やケーキなどの洋菓子が多くの人に好まれるようになってきています。
とは言え、総務省の家計調査で見ると、2017年3月の羊かん、まんじゅうを除いた他和生菓子の家計消費支出は957円、生洋菓子を代表するケーキの家計消費支出は620円と、和生菓子のほうが上です。
年齢が高くなるに従い購入額が多くなる傾向にあるため、少子高齢化の現代は和菓子業界にとっては追い風なのかもしれません。和菓子は海外からもその造形や味、背景にある歴史、文化的側面などが高く評価されているという点も見逃せません。
手みやげに、年中行事に、需要は安定
和菓子全体の生産金額は昔に比べると減少していますが、今後大きく生産金額が下がるとは考えられていません。和菓子はその見た目の華やかさや繊細な味わいなどから、ほとんどの人が「いただいて嬉しい」と感じるものだからでしょう。
和菓子が手みやげに選ばれる機会は多くありますし、お正月やお彼岸などの年中行事にも欠かせません。七五三や結婚祝に始まり、葬礼、法要など、ありとあらゆる祝事や仏事に和菓子は必要とされており、和菓子業界の業績安定の一因となっています。
コンビニでの販売拡大
近年、コンビニスイーツが盛り上がっていますが、その流れは和菓子業界にも大きな影響を与えています。
2017年夏のコンビニスイーツのテーマは「和」とも言われており、各社、趣向を凝らした和スイーツが並んでいます。例えば、「宇治抹茶使用 抹茶ばばろあ」や「宇治抹茶の生どら焼」「あん&チーズホイップの和風パイシュー」「わらび餅&白玉くりぃむぜんざい」などです。
和洋がコラボレーションした和菓子も少なくありません。コンビニスイーツの多くは、食品メーカーで製造されていますが、小さな和菓子店がコンビニとのコラボ商品を発売することもあります。手軽に1つから買えるコンビニの和菓子は、今後も需要が高まるでしょう。
特にコンビニは商品の移り変わりが早いため、消費者に購入される和菓子をタイムリーに開発することも求められていきます。
少子高齢化と和菓子
和菓子は、年齢が高くなるに従い購入額が多くなる傾向にあります。現在の少子高齢化は和菓子業界にとっては追い風となり、しばらくの間は売り上げが安定するかもしれません。
とは言え、今後もずっと売り上げを伸ばしていくためには、若い世代に好まれる和菓子も不可欠です。洋菓子とのコラボレーションや、思わずSNSにあげたくなる繊細な細工を施した練り切りの商品化など、若い世代に受け入れられる和菓子も生み出していかなければなりません。
海外での人気
和菓子の華やかで繊細な細工は外国ではあまり見かけないものであり、「クールジャパン」のひとつと言われ、人気があります。
最近では日本食ブームも相まって、海外での注目度は高まるばかり。輸出される和菓子も増えてきました。また、2020年の東京五輪に向けて外国人観光客は増えることが予想されます。和菓子がこれまで以上に海外で話題&人気になる可能性も高いでしょう。
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