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救急救命士の20年後、30年後はどうなる?

救急救命士の20年後、30年後はどうなる?

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救急救命士という職種の需要は、高齢社会の進行などの社会状況を背景に、今後も拡大していくことが十分に予想されます。そうしたなか、AIの発達は救急救命士の仕事に、どのような影響を与えるのでしょうか。仕事への向き合い方や、今後必要とされると考えられる能力など、AIとの共存についても見ていきます。

救急救命士が活躍できる現場は今後増えていく

救急救命士の活躍場所の中心は、消防署での救急隊活動ですが、現在では消防署以外での救急救命士の活用を推進する動きが目立ってきているのも事実です。
その主な活用場所としては、病院のほか、民間救急搬送会社、介護老人保健施設、遊園地をはじめとする集客施設のように人が多く集まる場所があり、そういったところでは体調を崩す人が出てくることは十分に想定できます。
そうした場合、救急救命士が常駐していればスピーディーに対応することが可能となります。実際に、現在すでに救急救命士の勤務を導入しているところもあるそうです。
そのほか、人が集まる場所という意味では、空港やスポーツ大会など怪我のリスクが想定されるようなイベントを開催する場合も、救急救命士が活躍できるフィールドとして期待がもてそうです。
もちろん該当地域の消防署に勤務する救急救命士もいますが、より迅速な対応や救急車が必要かどうかの判断を実施するなど、救急救命士がその場にいることで即対応できることは多くあります。
そういった流れの中で、警備保障会社が救急救命士を社員として確保していく事例もあり、さまざまな場面や場所で救急救命士の必要性が高まっていくのではと考えられています。

AIを有効活用するため正確な情報をいかに早く集めるかが必要に

最近では、119番受信時にナビに従って入力していくことで、軽傷なのか重傷なのかなど、簡易的な初期診断をしてくれるAI関連技術の開発が進んでいるようです。そのデータを活用することで、現場でより正確な判断や処置ができるようになるのではと期待されています。また、現場での情報入力に、タブレットの活用も進んでいるとのことです。
ただ、症状や処置にかかわる判断がAI中心になった場合でも、AIに入力する情報を集める役割は救急救命士に求められます。例えば、早く病院に行きたいとあせる患者さんから、適した搬送先を決めるための情報をどう聞き出すかという、コミュニケーション能力も大切です。AIを有効活用していく面からも必要だと考えられます。
また、海外から訪れる外国人が増え、消防署でも英語のトレーニングが強化されたりしていますが、英語以外の言葉にも対応する必要があり、効率化の面からもAI活用が進んでいるそうです。
実際、外国語への対応には一般的な翻訳・通訳のアプリをベースにしつつ、そこに救急隊として患者さんに聞くべき事項をあらかじめインプットしておき、アプリを使うほど精度が上がっていくようなプログラムの開発も進められているとのことです。
AIの利便性を最大限に活用するには、救急救命士としての知識や手技だけでなく、正しい情報をいかに早く的確に収集できるかなど、求められるものが変わってくるかもしれません。

取材協力先 張替 喜世一・喜熨斗 智也

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