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古くからさまざまな国において取り入れられ、特に欧米では、病院・社会福祉の現場で広く普及している音楽療法。日本においても、近年になり音楽がもつ効用の科学的な検証が盛んに行われ、リハビリテーションの一分野として地位を確立しています。特に子どもの発達分野においては、音楽療法士のニーズは非常に高いものとなっており、今後ますます注目を浴びる職種の1つであると言えるでしょう。また、2017年7月には、「世界音楽療法大会」の第15回大会が日本音楽療法学会主催により茨城県つくば市で開催されるなど、国際社会における日本の存在感もよりいっそう大きくなりつつあります。
社会貢献につながる仕事
うつ病、発達障がいの子ども、認知症患者など、社会全体でその治療や改善に取り組んでいくことが急務とされている病気や障がいを抱えている人たちが、音楽療法の対象者には多くいます。そのため、音楽というアプローチでそれらの患者さんの症状の緩和、生活の質の向上を目指す音楽療法士が社会的に果たす役割は、非常に大きなものであると、近年各方面から注目されています。
発達障がい分野で需要が増加
発達障がいが広く世の中で認知されるようになり、小さな子どもが発達障がいと診断されるケースも増加しています。そんな子どもたちが、いずれ社会的に自立できるよう、治療と教育を行うことを「療育」と呼び、療育は早期にスタートするほどに効果があると言われています。難しい言葉も必要なく、遊びの感覚で楽しみながら行える音楽療法は、発達障がいの子どもが生きていくために必要な力を身につけるための療育法として評価を得ており、今後の発展にも大きく期待が寄せられています。
国家資格制定への期待も
現状では民間の認定資格のみが存在する音楽療法士ですが、国家資格に制定されることを目指して、関係団体が活動を行っています。国家資格に制定されれば、音楽療法の社会的認知はさらに高まり、労働環境や給与面など、音楽療法士の身辺にも変化が期待されます。
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