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司法書士の20年後、30年後はどうなる?

司法書士の20年後、30年後はどうなる?

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司法書士という職業は、司法書士事務所以外にも活躍の場は存在します。資格試験の合格率が低く、資格を持っていること自体が強みである司法書士にとって、AIの発達は仕事にどのような影響をもたらすのでしょうか。司法書士の今後と、AIとの関係性について見ていきましょう。

AIの進化でコンサルティング能力が重要に

最近では、司法書士に限らず、専門職の分野にもAI技術が続々と入ってきており、これまでは専門家の手によって効率化していたものを今後はAIが効率化する時代になりつつある、と言うこともできます。
そうした中、専門家の必要性は下がっていくのでは…という意見を見かけたりもします。
例えば、司法書士業務の一つである登記制度を例にしてみると、何かしらの形で権利者を国が担保する制度が必要なため発達してきた一面があります。ただ、現在はマイナンバーやAIというものが登場したことで、登記制度に頼らなくてもいいと考えることもできなくはありません。
また書類に関しては、基本的に紙でやり取りをする場面が多いのですが、最近では訴状などを電子提出できるよう検討が始まったりもしています。直接的なAIということではありませんが、電子技術の波が司法書士業界にも徐々に来ているため、業務の効率化が図れる一方で、書類を作るだけであれば、AIでも代用できてしまいます。
そこで一歩踏み込んだコンサルティング能力を発揮していく必要があると、司法書士業界では言われているようです。
例えば、相続であれば、関係者が揉めないようにあらかじめ当事者間に入って紛争を予防するようなコンサル型の相続処理を行うなどのケースが、それに当たります。
司法書士という仕事は、対AIという部分について、試行錯誤や模索を繰り返しているのが現状のようです。

依頼者に寄りそう司法書士になる

司法書士の業務の一つである登記は、でき上がった権利関係を正確に登記簿に移すという仕事で、正確さを担保するために専門家がいますが、単に正確さだけを求めるのであればAIにも可能です。
そこでコンサル力を身につけるという発想から、心理カウンセラーの資格を取得したり、最新のシステムを導入したりと、AIと共存するために模索している司法書士も数多くいます。
また、司法書士がかかわる案件の大半は、突き詰めていくと最終的には人と人の問題に行き着きます。そのため、どれだけAIが発達したからと言って、職種自体がなくなるということはあまり考えられないと、今回話を聞いた司法書士は言います。
AIと共存していくには、現在のAIにはもちえない感情や心情という部分において、司法書士がより依頼者に寄りそっていく必要性があり、今まで以上に人間的な要素という面から司法書士のニーズが高まる時代が来るのでは、と予想されます。

司法書士が行う業務の中には、AIが代行できるものもいくつかあり、求められる能力も変わりつつある中、最後には人としてトータルで何を提供できるか。そういった部分を追求することで、AI時代の司法書士のあり方が見えてくるのではないでしょうか。

取材協力先 佐藤貴弘

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