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日本語教師が仕事をするときの心がけにはどんなものがあるのでしょうか。日本語学校には世界中からさまざまな国の人が勉強に来ていますが、ある日本語教師は学生の国によって先入観をもたないようにしているそうです。それはなぜなのでしょうか。日本語学校ならではの気配りや考え方を聞いてみましょう。
先入観をもたないこと
日本語学校には、中国、ベトナム、ネパール、台湾、スリランカ、ミャンマー、タイ、インドネシア、フィリピン、モンゴル、韓国など、主にアジア地域から来た学生が多いのが最近の特徴です。1クラスには約15~25人ほどの学生がいますが、クラスごとにレベルや雰囲気が違い、同じように授業を進めることはできません。
そうした状況下でも、ある日本語教師は先入観をもとに授業をしないように心がけていると言います。
学生には国ごとに傾向があります。例えば、ある国では机に座ってノートに書くことが正しい勉強の仕方だと思っている人が多いのですが、違う国ではそれでは飽きてしまうので、ゲーム形式で授業を進めることを好む人が多いです。
ただ、そんな先入観をもって相手を見てしまうと、どうしても学生の授業の受け取り方に隔たりができてしまいます。クラスのなかに国ごとの学生比率の差があっても、それに惑わされないように授業をしたいと話します。
一人ずつと向き合うこと
また、ある日本語教師が心がけていることは、なるべく一人ひとりを見るようにすることだそうです。遠い国から一人ぼっちで来ている学生は多く、ホームシックになる人も少なくないのだとか。学校に来てくれれば様子を見て話しかけ、励ますこともできますが、学校に来なくなり、連絡が取れなくなると大変です。学校の出席率は卒業にもかかわるからです。
学生たちは同じ国から来ている場合、2~3人で部屋をシェアして住んでいることがほとんどです。その場合は友人に連絡を取ることもできるのですが、一人暮らしで生活のためにコンビニなどでアルバイトをしている人もたくさんいます。アルバイトが忙しくなって学校に来なくなってしまうと、卒業できなくなるだけでなく、日本にはいられなくなってしまいます。
そのため、一人ひとりの顔を見て話し、元気に生活しているかどうかも気にかけると言います。生活面での相談にもなるべく乗るようにして、少しでも異国での生活や勉強が楽しいものになるようにサポートすることを心がけているということでした。
相手を尊重する
学生たちは主に10代から20代ですが、相手を大人として尊重することを心がけていると言います。日本語が拙いと実際より子どもっぽく見えてしまいますが、子ども扱いすることは避けるようにしているそうです。国が違うとさまざまな文化や背景があるので、何かあって注意をするときも、人前では叱ったりせずに、一人になったときに近くに呼んで、わかるように話すと言います。上から目線ではなく、対等な人間として、相手を尊重して話すことを心がけているそうです。
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