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現代は昔に比べてインターネットが発達し、ネットメディアが増えました。時代の変化により変化していくジャーナリストの仕事は、今後どのように変化していき、どのような仕事が求められるのでしょうか。AIが発達すると予想されている20年後、30年後におけるジャーナリストの仕事のあり方を予想します。
ジャーナリストの需要はなくならない
未来のイラスト
現在、新聞社、テレビ局、週刊誌、それぞれの媒体が収益を上げられなくなっていることは事実です。インターネットの発達に伴って新聞や週刊誌の読者がネットに流れていることも考えられますが、すべての読者がネットに流れているわけではありません。そもそもニュース自体の需要が減っている傾向もあります。しかし、人々には「情報を知りたい」という欲求があるので、それぞれの媒体や記者の需要がなくなってしまうことは考えにくいでしょう。そのため、ジャーナリストの需要はなくならないと考えられます。
近年では新聞や週刊誌の記事がネットニュースに掲載されているなど、それぞれのメディアがお互いを利用し共存している風潮もあります。
また、新聞自体はなくならずとも、新聞配達がなくなることはあるかもしれません。新聞配達があるからこそ新聞を購読している人もいるので、一概には言えませんが、新聞をスマホなどのデジタルで見て、各家庭で必要な部分だけ紙に印刷するようになるといった未来が想像できるからです。
補助的な部分でAIが発達していくことは考えられる
AIの発達により、ジャーナリストの仕事にはどのような影響があるのでしょうか。例えば、膨大な論文のなかから必要な情報だけAIが検索して探し出してくれたり、ボイスレコーダーに録音した取材音声を正確に文字起こしできるようになったりと、記者の補助的な部分でAIが活躍することは考えられます。
ほかにも、翻訳機が発達して気軽に世界中の人に取材できるようになれば、言葉の壁によって日本でしか活躍できなかったジャーナリストたちが世界中で活躍できるようになることもあり得ます。また、監視カメラが人々の動きを見て犯罪予備軍を見つけるようなことが実現すれば、ジャーナリストがいち早く現場に駆けつけることができるようになります。
しかし、AIがニュースやスクープそのものを探し出したり、取材相手と呼吸を合わせながら適切な質問をするのは難しいと考えられます。世間が求めるニュースを出していくためには、人間の目で社会を見てニーズをつかむことが欠かせないので、ジャーナリストは今後も必要な職業です。AIの発達によって機械的な部分は補助されるからこそ、今後は今までよりも確実に真相を迫っていくジャーナリストが必要とされると思います。
阪 清和(さか きよかず)
共同通信社で30年近く記者活動後、2013年に独立。フリーランスのエンタメ批評家・インタビュアー・ライター・MCとして映画・演劇・ドラマ・音楽・漫画の各分野に関する批評やニュース、レポート記事、コラム、エッセイなどをブログ「SEVEN HEARTS」や各種メディアで執筆・ナビゲートしている。