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ピアニストになるために今から役立つ経験

ピアニストになるために今から役立つ経験

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ピアニストになるために日々のピアノの練習は欠かせません。しかしピアニストとして活躍したいのであれば、音楽以外の勉強も必要です。勉強したことが演奏の表現に繋がることもあるからです。では、どのような勉強をしておけばいいのでしょうか。現役ピアニストに話を聞きました。

ピアニストに英語やドイツ語などの語学は重要!

ピアニストはピアノが弾ければそれでいいと思っている方もいるかもしれませんが、ピアニストには語学も重要だと思います。楽譜に書かれている「楽語」と呼ばれる言葉はイタリア語やドイツ語が多く、海外のアーティストと交流するときは英語が多いです。演奏の実力を磨くことはもちろん大事ですが、海外の人とコミュニケーションが取れないと不自由な思いをしてしまいます。海外の先生のレッスンを受ける機会もたくさんあるでしょうから語学は重要ですね。
私は小さい頃から「将来は海外に留学したい」という目標があったので、小学3年生から英語を学び始めて、英会話教室にも通っていました。ドイツ語も高校生のときに第二外国語で選択したり、大学の集中講義で週に8コマ勉強したりと、英語とドイツ語は一生懸命勉強しましたね。おかげで、大学卒業後のドイツ留学ではドイツ語で困ることはありませんでした。
勉強する語学はドイツに留学したいならドイツ語、フランスに行きたいならフランス語と、希望する留学先の国に合わせるのもいいと思います。

曲の時代背景を知って表現に繋げることも大事

クラシック音楽は西洋音楽なので、キリスト教などの宗教や絵画と結びついて生まれています。そのため、絵画やその国の文化、歴史を知っておく必要があります。例えば、ドビュッシーの作品は印象派の絵画に影響を受けていますので「この音は、モネの色彩感で…」とか、『月の光』はヴェルレーヌの詩を題材に作曲されているので詩を読みこんでみるとかです。
音楽と絵画の結びつきは強いので「モネの絵を見たことがありません…」とならないように勉強しておくことは大事だと思います。私は大学でヨーロッパ文化史の授業を受講したことで、曲への理解も深まりました。どうしてもピアニストは部屋にこもって練習ばかりしがちですが、視野を広くもってさまざまな分野に目をむけることも大切だと思います。

マーケティングでコンサートの集客方法を考える

マーケティングを学んでおくのもいいと思います。コンサートで配られるアンケート用紙を見て「神奈川から来てくれる人が多いから、神奈川に重点的に広告を出そう」「もっと若い人にも来てほしいから学校にチラシを置いてもらおう」「このテーマのコンサートだと対象は誰になるのか?」とコンサートを開催する意味を考えるようになります。

人とのコミュニケーションを避けないようにする

また、演奏家の人は室内にずっとこもって練習しているからか、コミュニケーションを取ることが苦手な方が少なくありません。引っ込み思案にならず、いろいろな人と話してみることも大事ですね。コミュニケーションが苦手だと仕事を始めてから困りますし、人とのコミュニケーションによって思わぬところから仕事に繋がることもありますよ。とにもかくにもあいさつは元気よくしましょう。

取材協力

伊藤 慧

フェリス女学院大学音楽学部卒業後、数多くの奨学金を授与されシュツットガルト音楽大学、ブレーメン芸術大学にて学ぶ。国内外のコンクールにて入賞多数。これまでにポーランドクラクフ国立室内管弦楽団、神奈川フィル等と協演。サウンドインレーベルより4枚のCDをリリース。

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