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音楽療法士になるために今から役立つ経験

音楽療法士になるために今から役立つ経験

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高校までの学校の授業や勉強で音楽療法士になるために役立つものには何があるのでしょうか。特に重点的に学んでおくべき科目はあるのでしょうか。ある音楽療法士は音楽以外にも役立つ勉強があると話します。さらに、“人から支えられた経験”が必要と言われているようです。

音楽はもちろん、日本史の知識も高齢者との会話で重要

さまざまなジャンルの音楽の中から対象者にとって最適なものを選び提供する音楽療法士にとって、音楽にまつわる知識やテクニックはいくらあっても邪魔になりません。複数の楽器を自由に操れる練習はしておくにこしたことはありません。自分の技術に限界があると、どうしても提供する音楽に制限ができてしまいます。とはいえ、すべての楽器を演奏できなければいけないということではありません。ピアノは音楽療法士になるための試験で必須ですが、そのほかの楽器は可能な範囲で扱える幅を増やしておく程度で大丈夫です。
音楽の知識に関しては、どのような音楽の話題にもついていけると対象者との話が弾み、信頼関係構築につながります。「どんな音楽が好きなんですか?」と聞いたのに、その対象者の回答に対して「私はその音楽を知らないので、今度までに勉強しておきますね」では、この人はあまり話が通じないなぁ、と思われてしまいます。知っておくと役に立つ範囲は日本の音楽だけに留まりません。私は以前、父が好きだったアメリカンポップスの知識が役に立ったことがあります。
さらに、音楽療法士は介護施設などで高齢の方と話すことが多いため、日本史の勉強をしっかりしておくことをおすすめします。高齢の方が若かったころの話を聞くことが多いことはもちろんですが、共通の話題として歴史上のできごとを「こんなことがありましたよね」と会話のきっかけにすることも多いためです。
ほかにも、自分が音楽療法士として後輩たちに指導をする際、音楽の理論を多面的に説明するために物理や数学が必要なこともあります。普段感覚的にやっていることでも、理論を説明しようと思った場合には物理のスキルを用いることが必要なこともあるのです。

あいさつやマナー、一般常識を身につけ、人から「支えられる経験」も

どのような仕事にも当てはまることではありますが、「自分から明るい声であいさつすること」「ありがとう、ごめんなさいがすぐ言えること」「わからないことはすぐに質問すること」は、さまざまな施設に出向き、さまざまな対象者と接する音楽療法士にとって、とても大切です。
また、対象者の前でホワイトボードに歌詞などを書く機会も多いので、漢字が書けないとちょっと恥ずかしいこともあります。いわゆる一般常識が不足していると、特に高齢の対象者からは信頼を得ることができないので、まんべんなく一般常識を身につけておくことは必要です。
さらに、辛いときに人から“支えられた”経験がある方は、より対象者に寄り添うことができると言われています。支えるだけでなく“支えられた”経験を心に深く留めておきましょう。

取材協力

富山 美由紀

音楽教室「ミュージック・コア・ミユキ」主宰。日本音楽療法学会認定音楽療法士、同学会関東支部幹事、身延山大学特任講師。2017年に日本で初めて開催された第15回世界音楽療法大会において研究発表を行った。

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