中四国エリアを中心に、神社やお寺といった文化財の調査、解体、修理を行っています。何十年、何百年と続く建物を自分の手で修復し、また次の世代へ受け継いでいく、そんな責任感とロマンがある仕事です。自分がやったことが目に見えて組み上がることはとても達成感があり、任された仕事を苦戦しながらもやり遂げた時は本当に感動します。そして、親方や先輩、地域の方に褒めていただいた時は大きなやりがいを感じます。建物を長く残すには、一切の妥協は許されません。だからこそ、日頃から技術の向上を意識し、仕事外の時間にも練習を重ねています。道具の手入れも欠かしません。より良い仕事を積み重ね、後世に技術を残していきたいです。
幼い頃からものづくりが好きで、自分の家を自分で建てたいという夢がありました。「伝統文化と環境福祉の専門学校」への進学の決め手は、学生のうちから実際の現場を経験できることです。授業は実習が中心で、基礎から徹底して教えていただきました。そこで身につけた大工の技術が、いま携わっている現場につながっています。在学中は休日も学校施設を利用でき、高度で実践的なことまで学ぶことができました。先生や親方は一人ひとりをしっかり見て、学生の成長を一番に考えてくださる方ばかりでした。現場で通用する高い技能や専門知識、さらに取得した資格など、学生時代の学びがそのまま現在の仕事の土台となっています。

「自分の家を自分で建てたい」という想いが原点
大工の世界は決して甘くありません。厳しい環境の中でも耐え抜く忍耐力が求められる業界だと思います。技術を身につけるには時間がかかり、すぐに一人前になれる職業ではありません。ただ、厳しさの中にやりがいや誇りがあるのも、この業界ならではの魅力です。進路を考えたとき、僕はまず自分を知ろうとしました。何がやりたいのか、どんなことなら続けられるのかを様々なことに挑戦しながら考え、自分はものづくりが好きで、多少大変でも続けられると気づくことができました。周りの評価やイメージだけで決めるのではなく、自分の興味ややりたいこと、そして続けられそうなことと向き合えば、進みたい道は自然と見えてくると思います。

先人の技を受け継ぎ、後世に残すことに貢献できるのがこの仕事の魅力

株式会社藤原組 勤務/伝統建築大工学科(3年制)/2024年卒/岡山県出身。幼い頃からものづくりが好きで、「いつか自分の家を自分で建てたい」という夢を抱く。小学生のとき、祖父に連れられて訪れた厳島神社で“宮大工”という職業を知り、社寺建築の美しさと卓越した技術に強い衝撃を受ける。在学中から実際の現場を経験できる点に惹かれて「伝統文化と環境福祉の専門学校」へ進学し、伝統技法や専門知識の習得に加え、現場で欠かせないコミュニケーションの大切さや人と向き合う姿勢を学んだ。卒業後は株式会社藤原組に就職し、神社や寺院など文化財の調査や解体、修理を担当しながら着実に技術を磨いている。
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