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アクチュアリーの20年後、30年後はどうなる?

アクチュアリーの20年後、30年後はどうなる?

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アクチュアリーの20年後、30年後はどうなっていくでしょうか。AIの発達の観点から見てみると、積極的にAIを取り入れていく業界も増えています。アクチュアリーの仕事や働き方がどのように変化していくかについて、損保業界で活躍する、あるアクチュアリーの視点から説明しましょう。

AIを取り入れる取り組みは始まっている

損保業界でも、事故の際の損害査定や保険販売の現場でAIを取り入れようとする取り組みが始まっています。
例えば、自動車事故などの場合、現在はアジャスターと呼ばれる人が現場の事故車を見にいきます。自動車の部品や本体がどの程度壊れていて、いくらぐらいになるかというのを査定していますが、事故の映像などからAIが内容を解析することで査定をロボット化できないかという技術について、費用をかけて研究し試行しています。
特に、地震や水災など大災害が起きたときの査定は、調査をする人が足りなかったり現地も混乱していたりするので、早めにAIなどの技術で対応できると世の中的には非常に役立つでしょう。
最近は地震保険の場合、上空からドローンで撮影することが増えています。この地域は明らかに一定以上の損害だということがわかれば『全損』と判定するなど、ドローンと技術を組み合わせることで可能なことが増えてきました。もしAIに査定ができるとしたら、アジャスターなどの業務は将来AIにとって代わられるかもしれません。
ただ、技術が発展すると当然新しいリスクが出てきます。サイバーやドローンなどは20年前であれば思いつきもしなかったものであり、もしスマートシティが乗っ取られたとしたらどのぐらいの損害が出るのかわかりません。世の中が発展してつながっていくほど連鎖的に大きいリスクをもつことになり、それは時代によって変わるものでもあります。
世の中の新しい技術などよいものが普及していくように、アンテナを高く張って保険の面でもいいタイミングでいいサポートができることを後押ししていくのが重要だと、あるアクチュアリーは話していました。

ノウハウの分析をAIで生かし販売につなげる

保険には『リスクコンサルティング』といって、どういうときにどんな事故が起きたかというデータのノウハウがあります。逆にいうと、どう対応すれば事故が起きにくいかがわかっていることになります。当然、事故が起きなければ加入者は支払う保険料が少なくて済みますし保険会社側としても払う保険金が少なければ収支状況が安定します。するとこれはお互いがwin-winの関係になるため、保険を売るだけではなく、営業としてコンサルティング業務ができることにもなるわけです。
そのような業務をおこなうなかで、過去のいろいろな事故の状況の分析をAIで生かせないかという取り組みもおこなわれています。例えば、●●の属性の▲▲のお客さまだと××の事故が多いなど、研究としてデータベースを作って出してみて、実際の提案に使えないかなど、さまざまな形で保険販売につながるような事例です。

AI関連のデータ分析でもアクチュアリーは活躍する

高い数理技術をもつという観点で、AI関連のデータ分析業務でもアクチュアリーの活躍が求められています。従来のアクチュアリーがもっている知識(数学・統計学など)だけでなく、プログラミングスキルのようにデータ分析に役立つ知識をもったアクチュアリーです。
アクチュアリーがこれまでプログラミングの勉強をしていたわけではありませんが、理系卒でデータ系が好きな人にはプログラミングに強い人もいるとして、アクチュアリー資格をもっている人がデータ分析やプログラミングを扱う部署に配属される可能性はかなり高くなっています。
実際、海外の試験ではデータサイエンティストのような資格を作り始めている国もあるようです。今後は、アクチュアリーの従来の分野も勉強しつつ、大学でデータ分析を専門にしていた人などが求められるようになるかもしれません。
このように、事故データだけでもいろいろなものがあり、さまざまなデータをもっている異業種とコラボしたりすれば、さらに多くの可能性があるので、数理系の人間にとってアクチュアリーはおもしろい分野だといえるでしょう。

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