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新聞記者の20年後、30年後はどうなる?

新聞記者の20年後、30年後はどうなる?

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新聞の購読者が減少するなか、webメディアのユーザーは増えています。また、AI技術が登場したことで、新聞記者が働く環境は、大きく変わる可能性があります。ここでは、大手新聞社におけるデジタルへの取り組みを紹介しながら、現役の新聞記者の目から見た20年後、30年後について語ります。

AIには負けない! 人にしかできない仕事がある

新聞記者の未来のイメージイラスト
新聞記者の未来のイメージイラスト

昨今、AI技術が進歩しています。朝日新聞社でもAIはすでに使われていて、例えば、2018年夏の高校野球ではAIが戦評を書く実験が行われました。一般的な野球のゲーム展開であれば、「初球を~」や「フルカウントから~」などの表現を使って、AIが記事を書くことが可能だとわかりました。
AIが高校野球の戦評記事を即時作成 朝日新聞社が開発
(https://www.asahi.com/articles/ASL890GLKL88ULZU011.html)
未来の記者像はどのようなものか。私が思うに「誰が書いても同じような記事」はAIが書き「軽部記者にしか書けない記事」と言われるような、個性的な記事を書ける新聞記者だけが生き残るのではないでしょうか。取材に力を入れ、新聞記者は今より魅力的な記事を書き続けなければなりません。
AIではなく、人間にしかできない仕事の1つが「権力の監視」です。権力が悪さをしたときに「おかしい!」と声を上げる人がいなくなると、権力者がやりたい放題してしまうでしょう。そうならないためにも、人に会って情報を聞き出すスキルを身につけた新聞記者の役割は、20年経っても30年経っても変わらないと思います。

大手新聞社も力を入れる「デジタルコンテンツ」には将来性がある

これからの時代はデジタルにも力を入れる必要があり、新聞業界も例外ではありません。米新聞大手のニューヨーク・タイムズは、いち早くデジタルに注力することで、今では、電子版でも多くの読者を獲得する成功事例を作っています。新聞記者の活躍の場は、デジタルの領域にまで広がっているのです。
例えば朝日新聞社にはデジタル編集部があり、デジタルコンテンツ専任の記者もいます。新聞の取材とデジタルコンテンツの取材には、SNSの活用のしかたに違いがあります。例えば、Twitterで話題になっている投稿を見つけたら、デジタルコンテンツ専任の記者は、その当事者のTwitterアカウントを通じて取材を申し込み、本人から聞いた内容を記事にすることがあります。このように、SNSを使った新しい取材方法が試されるようになってきました。
ここで、朝日新聞が運営しているデジタル上のバーティカルメディアを2つ紹介します。バーティカルメディアとは、ターゲットを絞ったメディアのことです。
「telling」20~30代の女性にフォーカスしたメディア。
「Globe+」国際ニュースに特化したメディア。
購読は無料なので、主に広告が収益源です。現在、デジタル領域のメディアで活躍する人材はどんどん増えています。新聞業での収益は少しずつ落ちているので、その減収をデジタルで補てんする必要もあります。20年後、30年後は、デジタルコンテンツの重要性はますます高まっているでしょう。

取材協力

軽部 理人

1987年、神戸市生まれ。2009年、早大国際教養学部卒業後、朝日新聞社に入社。長野総局や国際報道部を経て、2019年から東京社会部で都庁を担当。趣味はサッカーとスノーボード。長野では雪山に通い詰めたが、最近はもっぱら運動不足が悩み。将来は、銃乱射事件が相次ぐアメリカでの銃規制問題を取材したい。

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