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新聞記者の1年目はどうだった?

新聞記者の1年目はどうだった?

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新聞記者の1年めはとても内容の濃い日々です。新人研修では50人ほどの同期が集まり、新聞記者の基礎を叩きこまれます。その後、多くが地方に配属され、記者としてのキャリアをスタートさせます。ここでは、新聞記者1年めに教え込まれること、地方での仕事の様子を紹介します。

同期も集まる1カ月の研修で記者の基礎を叩きこまれる

同期も集まる1カ月の研修で記者の基礎を叩きこまれる

私は2009年に入社しました。最初の1カ月間は新人研修です。同期は100人くらいで、その内、新聞記者は約50人。1泊2日の合宿は、お酒を飲みながら同期との絆を深める貴重な時間になりました。研修を通じて教わった「新聞記者としての心得」のなかから主な3つを紹介しましょう。
・おごられるな
新聞記者は、取材対象から食事をごちそうになったり、プレゼントをもらったりしないように、気をつけなければなりません。なぜならば、記者は取材対象と常に同等の立場にいなければ、公平な記事を書けないからです。ランチなどの会食で「おごるよ」と言われても、割り勘にするか、逆に自分が全額負担しなければなりません。仮に相手にお金を出してもらったら、次回は必ず同等以上のお返しをします。
・黙って録音しない
こっそりと録音する行為は、その記者はもちろん、新聞社に対する信頼を大きく損ねる行為です。録音するときは、相手の許可を得てから行います。
・メディアスクラムをしない
新聞記者の仕事の一つに、事故や事件に遭われて亡くなった方のご遺族への取材があります。その際に大勢の記者が家に押しかけると、ご遺族がさらに辛い思いをしてしまうこともあるでしょう。そのように、プライバシーや生活が脅かされる二次被害を出しかねない強引な取材をメディアスクラム(集団的過熱取材)と呼びます。そうした報道被害を出さないよう、自分たちの取材方法について常に気をつけなければなりません。

地方に配属! そこからキャリアが始まる

その年の方針によって異なりますが、朝日新聞社では新人研修を終えると、多くの新人記者が地方へ配属され、そこで数年を過ごすことになります。私の場合は1カ月間の研修を終え、大分総局へ配属されました。初日からどんどん、1人で現場に出されます。先輩社員もいろいろと教えてくれはしますが、それ以上にOJT(仕事をしながらの訓練)の連続でした。
1年めの記者のほとんどは警察署を担当することになり、警察官から情報を得る「サツ回り」をします。また、容疑者や被害者の知り合いなどの家に行き「この容疑者・被害者はどういう人ですか」と聞いてまわる「地取り」(聞き込み取材)をしたり、交通事故の現場に行って写真を撮ったりします。カメラの使い方は先輩から教わりました。
初めて書いた記事のことを今でも覚えています。ゴールデンウィーク中、高速道路にある見晴らしのよいお店がにぎわっている様子を取材したのですが、どう文章にすればいいのかわからず、かなり苦労しました。たった15行ほどの文章ですが上司が大幅に書き換え悔しい思いをしたことを覚えています。ちょっとした悔しさや悩みを抱えたときには、メールで同期の仲間たちと情報交換して励まし合い、仲間の大切さを実感した時期でもあります。私の過ごした大分総局には10人ほどがいて、アットホームな場所でした。

取材協力

軽部 理人

1987年、神戸市生まれ。2009年、早大国際教養学部卒業後、朝日新聞社に入社。長野総局や国際報道部を経て、2019年から東京社会部で都庁を担当。趣味はサッカーとスノーボード。長野では雪山に通い詰めたが、最近はもっぱら運動不足が悩み。将来は、銃乱射事件が相次ぐアメリカでの銃規制問題を取材したい。

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