動植物の優れた能力を生かし、現代社会が抱える多くの課題を解決に導ける
農学には数々の社会課題を解決する力がある
これからの農学に求められるのは、環境・社会・経済問題を同時に解決する「モノづくり」と「コトづくり」の発想です。
今話題のAIには、既存のものを覚えて再現することは得意ですが、これまでにないものを発想することはなかなかできません。単に農産品の効率的な生産を目指すだけでなく、生物の特徴を生かし、そこに人間の技を加えて、社会の課題を解決するイノベーションを生み出していく学問と期待が高まっています。もちろん、そこには農家の経営を安定させる工夫も盛り込まれています。そうやって作り出したものを私は「農藝品」と呼び、この研究分野を「デザイン農学」と名づけています。先進農学と言っても良いかもしれません。
カイコを例にとってもう少しお話しすると、明治の初期、絹糸は日本の重要な輸出品でした。総輸出額の約半分を占めていた時期もあるほどで、日本が産業立国として自立する礎を築いてくれたと言っても過言ではありません。ところが、いまや養蚕農家は全国に数十軒しかありません。世界一の品質と言われたシルクの知識と技術が消滅寸前に追い込まれているのです。これは、養蚕とシルク研究の目標が、長く良質の絹糸の生産にとどまってしまったためだと考えています。シルクが肌にやさしいことは古くから知られてきました。だからこそ珍重されたわけですが、近年になるまで、なぜ肌にやさしいのか研究されたこともなかったのです。人間は異物に触れるとそれを排除しようとする免疫機能が働きます。激しいときはアレルギー反応を起こしますが、シルクではそれが起こりません。衣類としてまとったときはもちろん、手術用の糸として使っても、ほとんどアレルギーになりません。それは人間がシルクを異物と認識しないからで、研究を深めていけば、シルクは医療を大きく変える可能性もあるのです。
日本では、AI、ロボティクスが台頭してきている一方、エネルギー問題、環境問題、超高齢化社会、成人病や認知症などの健康不安などなど、現代社会が抱える課題が山積みです。デザイン農学は、その多くに画期的な答えをもたらすと、私は信じています。
「なぜ、どうして」と疑問に思う心が大切と長島孝行教授
研究のヒントはすぐ足元に
こうした研究の基本となるのは、なんといっても生物や自然のもつ優れた力です。厳しい生存競争の中で勝ち抜いてきた生物たちは、どれも驚くような能力をもっています。ところが、私たちはともすれば、その特徴を当然のことと見過ごしてしまいがちです。どうしてキリンはあんな高いところに脳があるのに血液が届くのか。どうしてヤモリはツルツルの窓ガラスでもすべらないのか。それを不思議に感じた研究者が秘密を解明し、製品化へと繋げています。皆さんも子どものころは見るものすべてが不思議で、「なぜ」「どうして」と大人を質問攻めにしていたことでしょう。そのころの気持ちをもう一度思い出して、身の回りを見つめてみてください。ヒントは、身近にたくさん転がっていますよ。
全国のオススメの学校
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広島修道大学(農学部(仮称))VISION2024として「開拓者精神」「挑戦」「創造」を掲げ、2024年度から全学的な新カリキュラムを始動。実践力が身につく学びを提供し、地域や世界で活躍できる専門知識・人間性を備えた人材育成により力を注ぎます。私立大学 / 広島 -
北海道どうぶつ・医療専門学校(総合どうぶつ専攻)動物病院実習室、動物看護実習室、トリミングサロン、ペットショップ実習室、ドッグランなどを学内に完備。日々の授業が「現場」になります。実践的に学びながら、たくさんの学内犬たちと楽しく過ごせる学校です。専門学校 / 北海道 -
香川大学(農学部)国公立大学 / 香川
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東京農工大学(農学部)国公立大学 / 東京
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愛媛大学(農学部)国公立大学 / 愛媛
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県立広島大学(生物資源科学部)国公立大学 / 広島
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武庫川女子大学(環境共生学部)女子大最多の学生数一万人を誇る女子総合大学。文系から理系、スポーツ、芸術系まで幅広い学びにより、自らの意志と行動力で可能性を拡げる、自立した女性を育成しています。私立大学 / 兵庫 -
千葉県立農業大学校(農学科)専門学校 / 千葉
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宇都宮大学(農学部)国公立大学 / 栃木
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YIC学院大学(管理栄養学科)多様な価値観の中で、輝く私になるために。ぶれない"個"を備え、社会をしなやかに生きるために。4年間を通じて一人ひとりの学生が、さまざまな興味から行動力を身につけ、社会で「強み」を持てる人材を育みます。私立大学 / 広島
農学とはどんな学問?
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農学と他の学問とのかかわり
農学では何をどのように学ぶか
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農学を学んだ後の進路と今後の展望
農学の先生に聞く
農学ではこんな研究をしています
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もっと先生たちに聞いてみよう

さまざまな再生可能エネルギーの活用法を教えてくれる先生
酪農学園大学 農食環境学群農環境情報学類
石川 志保先生

お米の澱粉を研究し、加工品の販売普及まで行っている先生
秋田県立大学 生物資源科学部生物生産科学科
藤田 直子教授

健康な暮らしや豊かな食生活のために、食品を研究する先生
東京薬科大学 生命科学部応用生命科学科
熊澤 義之教授
農学の学生に聞く
もっと在校生たちに聞いてみよう

好きなことを仕事に!大好きなイチゴ農家になりたい!
愛甲農業科学専門学校 システム栽培学科
西田 侑記さん

夢は農業法人の立ち上げ!大規模で効率的なスマート農業に挑戦!
東北農林専門職大学 農林業経営学部・農業経営学科
山田 開晴さん

花は生活や人生の節目を彩る大切な存在。その魅力を伝えていきたい!
テクノ・ホルティ園芸専門学校 花き生産コース
N.M.さん
もっと卒業生たちに聞いてみよう

植物は人にとって身近なもの、癒しを与える存在に魅せられたのが原点です。
テクノ・ホルティ園芸専門学校
花と緑の生産・流通コース(2019年4月 グリーンコーディネートコースに名称変更)

技術と感性。その両方を磨くことが良い庭園を生み出す秘訣です。
テクノ・ホルティ園芸専門学校
造園コース

大学での経験や身に付けた畜産の専門知識が今の仕事に大きく役立っています!
酪農学園大学
農食環境学群 循環農学類 卒
