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僧侶になるには
宗派によって僧侶になる過程は少しずつ異なりますが、宗派の教えや仏教の歴史など、僧侶に必要な深い知識を身につけるため、仏教系の大学に進学してから宗派に入門する人が多いようです。また、多くの宗派では、修行なしに僧侶になることはできません。修行は数年間を要し、想像以上に厳しいといいます。残念ながら、その厳しさから僧侶になることをあきらめる人もいます。なるための過程や修行の内容などは宗派によってさまざまなので、自分が入門したい宗派の情報をしっかりと集め、強い意志や覚悟をもって臨むことが必要です。
僧侶の学校の選び方
仏教系の学校にもさまざまな種類があります。歴史や思想はもちろん、文学、芸術などあらゆる角度から仏教学を学べる学校や、僧侶育成に特化した実践的な内容を学べる学校もあります。どの学校を卒業してもすぐに僧侶になれるわけではありません。しかし、仏教系の学校で学ぶことで、僧侶としての基本的な知識や教養、実践的な力をつけることができるため、多くの人が学校へ進学します。学校によっては寺院からの求人が集まる傾向があるほか、特定の大学や大学院を卒業することで一定の僧階が与えられる宗派もあります。まずは、自分の信仰する宗派を学ぶことができる学校について情報を集めましょう。
僧侶に求められる人物は?適性を知る
僧侶は仏の教えを心の拠りどころとし、日々自分自身を高め、人々に仏の教えを伝えていくので、仏教への興味や関心、信仰心が必要不可欠です。厳しい修行も深い信仰心がなければ乗り越えることは難しいでしょう。また、人に寄り添い、誠実に対応していく場面が多いため、いかに相手の話を聞き、気持ちを理解することができるか、という力も求められます。相手の立場に立って物事を考えられる人、気持ちが分かる人に近づくために、学生時代にあらゆる経験をして、多くの喜怒哀楽を感じ、心を養うといいでしょう。
僧侶の必要な試験と資格は?
宗派によって僧侶になる方法は異なりますが、ほとんどの宗派において僧侶になるために必要なものは、資格ではなく修行です。まずは師匠となる僧侶に入門の許可を得て、宗派ごとに用意されている修行の道に進みます。日常生活すべてが修行であるため、毎日決められたスケジュールの中で規則正しい生活を送りながら、仏教への理解を深め、僧侶に必要な知識や作法を身につけていきます。滝行があるなど、宗派ごとに修行内容もさまざまですが、想像以上に厳しいため、途中で僧侶になることをあきらめてしまう人もいるほどです。自分が入門したい宗派はどのような修行があるのか調べるとともに、修行を通じて心身を鍛える意義を理解し、僧侶として生きていく強い覚悟をもって臨みましょう。
僧侶を目指せる学校の学費(初年度納入金)
大学・短大
初年度納入金
115万円
~ 141万
2500円
学費(初年度納入金)の分布
学部・学科・コース数
※
記載されている金額は、入学した年に支払う学費(初年度納入金)です。また、その学費(初年度納入金)情報はスタディサプリ進路に掲載されている学費(初年度納入金)を元にしております。卒業までの総額は各学校の公式ホームページをご覧ください。
僧侶の仕事内容
故人が安らかに成仏できるよう、葬儀や法要などでお経を読むことが僧侶の大切な仕事の一つです。また、悲しみにくれる遺族の心に寄り添って慰めたり、悩みごとを抱える人の相談に乗って解決に導いたりすることも役割といえます。そのほか、寺院の管理や維持も重要な仕事です。寺院が墓地を所有している場合は、墓地の管理も行います。近年では、仏教を後世に伝えるため、集会やイベントなどを通じて仏の教えを人々に伝えることにも注力しています。本尊にお経をあげたり、境内の清掃をしたりすることも修行の一つであり大切な日課です。
僧侶の気になる?年収・給料・収入
僧侶の給料は自身が所属する寺院から支払われます。寺院の収入源の多くは檀家からのお布施であるため、地域や檀家数、寺院の規模によっても額は大きく異なります。一般的に、経験の浅いうちは月15万円程度、修行を積んで長く勤めることで給料が上がっていくことが多いようです。檀家数やお布施額が減少傾向にある近年は、年収300万円未満という声も聞かれ、僧侶以外に副業をして生計を立てている人も多くいます。寺院の経営者である住職になれば給料がアップするのが一般的ですが、これも檀家数や寺院の規模によって左右されるため、一概に住職だから給料が高いとはいえないようです。
僧侶の就職先・活躍できる場所は?
ほとんどの僧侶が寺院で働いています。住み込みで働く人も多く、寺院で生活をしながら読経、清掃、事務作業をして僧侶としての修行に励んでいます。葬儀や法要がある場合は、葬儀場や檀家の家に行き、読経をします。彼岸やお盆などの時期は法要が多いため、一日で数軒の法要に回ることもあります。日常生活そのものが修行と考えられているため、24時間365日、常に僧侶として過ごしているといえるでしょう。最近では、寺院に属さず、フリーランスとして働く僧侶も出てきているようです。
- 葬儀場
- 神社仏閣
僧侶のズバリ!将来性は?
昔は、寺院や僧侶が人々の生活の身近にあり、心の拠りどころにもなっていましたが、現代では仏教への信仰心が薄れ、地域の人々との関係性も薄れていく傾向にあります。それに伴い、葬儀や墓地にお金をかけない傾向も高まってきています。日本は生活の中に仏教が根付いているとはいえ、そうした流れに危機感をもつ僧侶も多くいます。僧侶にとっては現状に合わせた変化が求められる時代といえるでしょう。最近では、仏教がもっと人々の身近な存在になるよう、また、寺院が地域に密着した存在になるよう、試行錯誤し、さまざまな取り組みを行っている僧侶が増えています。
僧侶のやりがいを聞いてみよう
自分が信仰する仏の教えを人々に広めていける、ということがやりがいの一つ。信仰心が薄れてきているといわれる現代において、どうしたら人々に仏教を身近に感じてもらえるのか、と多くの僧侶が頭を悩ませていますが、逆に、そこにやりがいを感じている人も多いようです。葬儀や法要で読経し、遺族の悲しみに寄り添うことができたり、悩みごとなどの相談を受けてアドバイスをしたり、仏の教えを通じて人々と触れ合い役に立てるという点もやりがいにつながっているそうです。さらに、生涯僧侶であり続け、「僧侶として生きる」という人が多く、仏教を通じて自分自身を高め続けることができる、ということが魅力といえます。
僧侶の志望動機を教えて!
親が住職であったり、家族や親族に僧侶がいたりして、小さいころから仏教や僧侶が身近だったことが目指すきっかけになっている人が多いようです。そのほか、自分自身が仏の教えによって救われたという経験から、仏教に興味をもち、僧侶を目指す人もいます。いずれにしても、僧侶になるためには修行を積まなければならず、その道は想像以上に厳しいものです。その厳しさにくじけることなく、「僧侶として生きていく」という強い意志や覚悟をもって目指すことが必要です。
もっと詳しく調べてみよう
僧侶の1日のスケジュール
僧侶はどのような1日を過ごしているのでしょうか。朝から晩までお経をあげたり、念仏を唱えたりしているのでしょうか。僧侶の仕事がわからないとあまり想像がつきませんが、一般的な僧侶のスケジュールとして、ある僧侶が副住職として過ごすお寺での仕事内容を見てみましょう。
僧侶の1年目はどうだった?
仏教の大学を卒業して修業を終え、僧侶となった1年めはどのように過ごすのでしょうか。その過ごし方は宗派によって違いがあるだけでなく、お寺の規模や僧侶の人数など、お寺事情によっても差があるようです。ある僧侶が経験したことについて説明しましょう。
僧侶の持ち物を見せて!
普段、僧侶はどのようなものを持ち歩いているのでしょうか。数珠やお経の本、木魚などが入っているのでしょうか。気になる僧侶のカバンの中身を見せてもらったところ、ある僧侶は告別式などの儀式用と個人活動用の2種類のカバンを使い分けて活躍していました。
僧侶の歴史を知ろう
僧侶はどのような歴史を背景に生まれていったのでしょうか。仏教が伝来し、宗教が開かれていくにあたって、修業をした僧侶が認定を受け、人材が養成されていきました。僧侶のたどってきたこれまでの歴史や僧侶がもつ役割の変遷にスポットを当てて紹介します。
僧侶に会いに行こう
僧侶に会って話を聞くためにはどこへ行けばいいのでしょうか。お寺に行けば僧侶は必ずいるはずですが、いきなり訪ねても会えるかどうか、話ができるかどうかはわかりません。僧侶に会える場所やその機会について、どのような場合が考えられるか、チェックしてみましょう。
僧侶のキャリアパス
僧侶のキャリアステップにはどのようなものがあるのでしょうか。一般的な企業でいう部長や課長などの役職に対し、僧侶には『僧階』と呼ばれる階級制度があります。取材に協力してくれた僧侶の宗派である天台宗を例に、僧階とキャリアについて見てみましょう。
僧侶の20年後、30年後はどうなる?
歴史のある僧侶という仕事ですが、この先、20年後、そして30年後になると、仕事内容はどのように変わっていくのでしょうか。近年注目を集めているAIの発達を見すえて、これからの僧侶の仕事がどのようになるか、また、AIと共存できるかなどについて聞きました。
僧侶になるために今から役立つ経験
僧侶になるにあたって、役立つ勉強や経験にはどのようなものがあるでしょうか。やはりそれなりの修業が必要であり、宗派によっても違うかもしれませんが、基本的な僧侶の仕事はどの宗派でもほぼ同じです。高校生でもできる勉強内容や経験について見てみましょう。
僧侶が仕事に就くとき悩んだことは?
僧侶になるにあたって、何か悩んだことはあるでしょうか。その場合、どのようなことに悩んだのでしょうか。僧侶とは縁のない暮らしをしていたのに、突然、僧侶の世界に足を踏み入れることになったある僧侶がいます。どんなことに悩み、解決したのかについて話を聞きました。
僧侶の楽しいことと大変なこと
僧侶にとって、楽しいことやうれしいこと、また、苦労したことや大変なことには、いったいどのようなことがあるのでしょうか。笑ったり泣いたり怒ったりする生身の人間でありながら僧侶としてお通夜や法要など人の生死に向き合う中で、ある僧侶が感じたことについて紹介します。