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助産師の歴史を知ろう

助産師の歴史を知ろう

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女性のお産を介助する仕事は、人類の長い歴史の中で存在していました。赤ちゃんを取り上げたことがある地域の年配の女性がこの役割を担うことが多く、その経験や知識が世代を超えて継承され続けてきました。

昔は産婆と呼ばれていた

この役割が、江戸時代に「産婆」という名で呼ばれるようになり、お産の取り上げ以外にも、妊婦の世話や指導、新生児や産後の女性の世話など、女性の出産に関するさまざまな仕事をこなす専門家として認知されるようになりました。
その後、明治時代になり産婆は資格化され、西洋医学を取り入れた産婆教育が実施されるようになりました。戦前は「産めよ増やせよ」という政策のもと、富国強兵政策の一環として人口を増加させる方針を取ってきました。これもあり、産婆の活躍の場は益々広がっていきました。

戦後日本の人口増加を支えた助産師

戦後、産婆にとって大きな転換期が訪れます。GHQにより、看護全般の政策が見直され、産婆は助産婦と名称が変更され、看護職の中の1つとして扱われるようになったのです。この結果、助産婦になるためには看護婦(看護師)の資格を取得していることが前提となりました。
また、GHQは戦後の混乱による治安や経済状況、衛生環境の悪化を踏まえて、少子化政策を指導します。明治時代に禁止されていた人工妊娠中絶が合法となるなど、ここから過度な少子化政策が実行されます。戦後は経済状況が悪化していたことから、生活困窮者の中で闇の堕胎が横行。母体を守るため、助産婦たちは受胎に関する指導をすると同時に、避妊や家族計画に関する指導を行なっていくなど、活躍の場を広げていきました。
経済発展に伴い、人口が都市部へと流入するなどした結果、戦前は自宅出産が主流だったのが、戦後は施設(病院等)出産が主流になったことも、助産婦にとって大きな変化といえるでしょう。助産婦はその後、日本の医療を支え続け、2002年に助産婦から助産師と改名され、現在に至ります。

助産師の地位は向上し、さらにプロフェッショナルな職業に

助産師のさらなる地位向上と、さらなる自己研鑽を支援し、専門性を高めるための制度として、2015年から「アドバンス助産師」という制度が始まりました。助産師は一度資格を取れば恒久的に資格を保持できますが、この「アドバンス助産師」は5年ごとの更新制で、申請するためのハードルが高く、試験にも合格しなければならない制度です。制度運用初年度に5000人を超える助産師がこの資格を取得するなど、多くの助産師が、この資格の取得を目指しています。

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