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ファッションコーディネーターの20年後、30年後はどうなる?

ファッションコーディネーターの20年後、30年後はどうなる?

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あるファッションコーディネーターによると、海外に比べて日本でのトータル・ビューティへの考え方はまだ浸透していないそうですが、個人向けのパーソナルスタイリストの需要は増えていくと言います。それはなぜでしょうか。また、発達するAIをどのように利用していくかについても聞いてみましょう。

トータル・ビューティが必要とされる

米国やヨーロッパなどでは、忙しいエリートビジネスマンやセレブにために、服やアクセサリーの買い物を代行する「パーソナル・ショッパー」という職業があります。急に「明日までにパーティに着ていくドレスが必要」と言われれば、期日までに予算内でTPOに合せたドレスを、しかも、依頼主が気に入るようなセンスのいいアイテムを手に入れなければなりません。どこのショップに何が売っているのか、流行やその店の個性などを含めた最新の情報を常にもっていることが求められる仕事です。家の鍵を預かって、クローゼットや靴の整理まで頼まれる場合もあります。服だけではなく、頭のてっぺんからつま先まで、トータルでの美しさやスタイルを請け負うという、トータル・ビューティとしてのスタイリストが必要とされているのです。

このように「パーソナル・ショッパー」は欧米ではメジャーな仕事の一つとなっていますが、日本ではあまり浸透していません。みんな違ってみんないい、という個性を大切にするのは欧米では当たり前ですが、日本では人目を気にするあまり、無難な服や髪型にする人が多いからではないかと、あるファッションコーディネーターは話します。

ただ、日本でも一部ではすでに取り組んでいるところもあるそうです。あるファッションコーディネーターはパーソナルスタイリストとして仕事をするうえでオーダースーツを仕立てるサロンと提携しています。色、柄、デザインなど好きなものを選んで自分サイズのスーツを仕上げるのですが、このサロンには美容室が併設されているのが特徴だと言います。年間で一定額以上の買い物をするとヘアカットが何度でも無料でできるサービスがあり、企業の経営者などが利用しているのだそうです。
このように個人にフォーカスして、トータルでスタイリングを請け負うことは今後増えてくると、あるファッションコーディネーターは予想していると言います。

AIではいき届かない個人的なプロデュースをする

最近はAIが服のコーディネートをしてくれるアプリもあります。自動認識システムで顔や肌の色を認識してファッションを選ぶもので、パーソナルデータを送ればその日の気温やTPOに応じて機械が自動的に画像検索してくれるのだとか。AIはその人の体型や好みを踏まえて、ビッグデータから一番似合うと思われる組み合わせを提供します。検索対象が多い場合は選別作業にAIを活用できるかもしれないと、あるファッションコーディネーターは話します。

ただ、似合う生地の色や細かいデザインの違い、体型カバーのテクニックを伝えるのはファッションコーディネーターだからできるわけで、AIがすべてを判断できるのかどうかは疑問だという声もあります。その人個人にフォーカスして、トータルでアドバイスできるようなコンサルタントが今後必要とされる時代が来るとあるファッションコーディネーターは言います。パーソナルスタイリストとして活躍するファッションコーディネーターは、AIでは届かない個々の人生のプロデュースをするつもりで仕事をする必要があると話してくれました。

取材協力

都外川八恵

スタイリング&カラーコンサルタント。COCOLOR代表。 企業向けカラーコンサルや研修はもちろんのこと、「十人十色」の個性を見極め「なりたい」を目指すスタイリングが得意。似合う色だけではなく、似合う質感・柄・形で、ロジカルなメソッドを確立。著書9冊、各種メディアからも取材実績多数。

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