The Okura Tokyoにあるレストランの一つ日本料理「山里」や、宴会場にて提供される和食の調理を担当、中板として主に焼き物を担っています。朝出勤すると、まずはその日の予約をチェック。営業のスタンバイをしながら、同時進行でその日の仕込みをしていきます。調理だけでなく、食材の注文など仕事は多岐にわたります。調理場のスタッフは約50人。いろいろな人の仕事ぶりを見ることができるのは勉強になるだけでなく、お互いスムーズに動けるよう相手に合わせることで、自分自身に対応力が身についてきたように感じます。調理や段取りの仕方など、人のやり方を学べることが今、一番のやりがいになっています。
武蔵野調理師専門学校を選んだのは規模が大きく、いろいろな人との出会いから自分の視野を広げられると思ったからです。できるだけ早く現場に出て働きたいと思い、1年制の調理師科に入学。1年間の学びで就職することに不安を抱くかもしれませんが、包丁の技術などは就職してからも努力を続ければ、2年制の学生と変わらないレベルに成長できるはずです。挨拶や返事、基礎の技術を短期間で身につけ、早く現場に出られるのは、むしろ強み。私は入社して3年目にホテルオークラアムステルダム内 和食堂「山里」に赴任し、よりたくさんの経験を積めました。将来は食材や気候、習慣が異なる海外で、日本料理の可能性を追求するのが夢のひとつです。
学生時代、いろいろな専門店やホテルの料理長が学校に教えにきてくれ、さまざまなレシピやお店ごとの手順などを学ぶことができました。基礎となる技術は、和食に限らずすべての料理に大切なものです。校内の技術試験で出される課題をしっかりやっていれば、現場でもかなり生かされると思います。和食の場合、特に大事なのはすべての皮むきに生かせる「桂むき」と「六方むき」。私は毎週水曜の放課後に、スキル向上のため先生方にいろいろ教えてもらえる補講を受けていました。練習を重ね、私がした大根の桂むきを、先生がお手本用の桂むきと間違えたことは、今でも思い出に残っています。
株式会社ホテルオークラ東京 勤務/調理師科/2016年卒/株式会社ホテルオークラ東京に入社して6年目。約2年半のホテルオークラアムステルダム内 和食堂「山里」勤務を経て、現在は和食調理部 和食調理課に在籍し、The Okura Tokyoの日本料理「山里」や宴会場にて中板として活躍している。