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歯科技工士のズバリ!将来性は?

歯科技工士のズバリ!将来性は?

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CAD/CAMをはじめとするデジタル化が急速に発展するとともに、新素材の開発も次々に行われています。また、アジアなどで日本の歯科技工物を製作する流れが加速しているなど、歯科技工士界は大きな変革期を迎えています。「歯科医師過剰」のニュースを目にする機会が多くある一方、歯科技工士はなり手が少なく20代の歯科技工士数は全体の10.5%ほどにまで減少しています。歯科技工士を取り巻く環境は何かと厳しく見られがちですが、超高齢社会である現代、高齢者の健康や自立を支えるうえで歯の健康は不可欠であることが認知され、年齢を問わず自然で美しい歯を求める声も高まっていることから歯科技工士の役割はこれからますます重要になっていくでしょう。若者層が少ないということは、これから歯科技工士になる人にとってはチャンスとも言えます。しっかりと技術を身につけることができれば、引く手あまたな存在となれる可能性は大いにあります。

若い歯科技工士が重宝される時代が到来

全3万2942人の歯科技工士を年齢階級別にみると、25歳未満は1529人、25歳~29歳は1943人とあるように、歯科技工士のなり手は年々減少しています。その一方、50代以上は1万7807人と全体のおよそ54%に当たり、歯科技工士の高齢化は進んでいます。50代以上の歯科技工士がごそっと辞める(退職する)ころ、歯科技工士は人手不足に陥るのではないかとも言われています。実際、歯科技工士の新卒者採用は専門学校の求人倍率で10倍~20倍程度となっており、就職先に困るということはまずなさそうです。歯科技工士界をリードしていくような若い人材が求められていることも事実ですから、これから歯科技工士となる人にとっては、ライバルが少ないからこそチャンスが多いと言えます。

求められる技術は高度化

歯科医療は、国で金額が設定されている「保険治療」と歯科医院が独自に値段を決めてよい「自由診療」の2つがあり、近年「自由診療」の比率が上がってきています。また、歯科技工物に対しても「とりあえず噛めればいい」から「よりよく噛めて長もちする」「見た目にも美しく」「アレルギーのない材料を」といった歯の審美性や全身の健康を求める方向へと変わりつつあります。「自由診療」には、健康的で美しい口元を作ることを目的にした審美歯科や、矯正歯科、インプラント治療などさまざまありますが、医療技術の向上に伴い歯科技工士にもより高度な精密技工技術と審美感覚が求められています。

デジタル化は加速

セラミックス(陶歯)加工において使用する設計・加工システムのCAD/CAMの登場は歯科技工士界を大きく変えました。これまで、型をとることが頼りだった「口腔内のコピーを得る」という作業にコンピュータが介入することで、作業精度と速度が飛躍的に向上したのです。デジタル化は今後ますます加速することが予想されますから、歯科技工士養成機関を選ぶ際には、CAD/CAMをしっかり学ぶことができるか、という視点も必要になってきます。

海外製に押されない技工物が求められる

日本国内だけで賄ってきた歯科技工士の仕事や材料が、アジア各国からの安い輸入の技工物に取って代わってきたという事実があります。最初こそ質が悪いという声もありましたが、単価も安く、技工レベルも上がってきていることから選ぶ歯科医師も増えています。その一方で、世界トップレベルと言われる日本の歯科技工技術は海外でも高く評価されており、日本の歯科技工士にお願いしたいという海外からの需要もあります。勝ち残っていくためには、誰もが作れる技工物ではなく、自身にしか作ることができない技工物を作る技術を身につけることが求められていくでしょう。

2024年9月更新

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