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児童指導員のキャリアパス

児童指導員のキャリアパス

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児童指導員が歩む代表的なキャリアステップにはどのようなものがあるでしょうか。職場によっても違いがあるようですが、放課後等デイサービスでは児童発達支援管理責任者という資格が取得できます。この資格はどんな意味をもつのでしょうか。児童指導員のキャリアステップについて解説しましょう。

資格を取得していくキャリアステップ

放課後等デイサービスでは5年の実務経験があり研修を受けることで『児童発達支援管理責任者』という資格を取得できます。この資格を取得すると、放課後等デイサービスで教室の責任者として勤めることが可能です。児童発達支援管理責任者は放課後等デイサービスにおいて必須であり、1名以上配置する必要があると定められています。また、児童発達支援管理責任者にしかできない仕事として、個別支援計画を作成して療育を指導し、保護者との面談をおこなうことが挙げられます。
ある児童指導員は、まもなく5年の実務経験を有することになるので、都道府県が実施する児童発達支援管理責任者研修を受講して資格を取る予定だと言います。その後、責任者としての立場で放課後等デイサービスの職場を経験したいと話していました。
児童指導員の場合、役職としてはこれ以上のキャリアステップは特にありませんが、放課後等デイサービスの運営をはじめる人や独立して新しく事業所をたてる人もいます。

児童指導員の仕事をどう工夫するかがキャリアになる

子どもを指導することは、とても根気がいる仕事です。特に、障がいが重い子どもの場合は、2年間ずっと同じ学習をし続けていることもあります。1から5までを数えることができない子どもや、ひらがなが書けない子どもも少なくありません。そんな子どもたちと一対一で向き合い、子どもたちのモチベーションを下げずに何度も学習をさせるのはとても大変だといえるでしょう。
子どもが辛抱強くがんばるなら、児童指導員は子どもの力を信じて寄り添います。あきらめずに毎日コツコツと努力をするサポートをします。はじめはひらがなも書けなかった子どもがやがて自分の名前を書けるようになったときは感動ものです。やっと書けたときにはスタッフ一同が拍手をして、子どもと一緒にハイタッチをして喜びます。保護者にも報告すると、とても喜んでくれるそうです。地道で小さな喜びかもしれませんが、児童指導員にとっては大きなやりがいにつながるのです。
通常、子どもは育つにつれてできるようになることが増えていきますが、障がいのある子どもの場合は、一つのことを成し遂げるのにとても時間がかかることがあります。それを根気よく教える側も骨が折れますが、子ども本人がやる気になって努力を重ね、一つでも何かができるようになったときは本当によかったと思うと、ある児童指導員は話します。「保護者に報告するときはこちらもすごくうれしいですし、保護者もとても喜びます。子どももなんとも誇らしい顔をしていて、何物にも代えられない瞬間です。」
放課後等デイサービスでは個別支援計画に沿って子どものカリキュラムを決め、学習支援をしていきますが、子どもによって進み具合は千差万別です。そのなかで、「なんとかクリアしてもらうために子どもたちをどうフォローするかという自分の“引き出し”が増えていくことがキャリアステップ」だと、この児童指導員は言います。名前を書く場合でも、なぞって書くのか、点を打って書くのか、横にお手本を書くのかなど、いろいろな工夫をしてアプローチしていくことが、この仕事のキャリアステップに繋がると話してくれました。

取材協力

金/放課後等デイサービス

明星大学教育学部教育学科小学校教員コースを卒業。特別支援教育を専攻。学生時代は、地域の子ども会活動や小学校、特別支援学校など多くのボランティアに参加し、そこで出会った子達に影響を受け現在の放課後等デイサービスに、児童指導員として 勤務。

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