• スタディサプリ 進路(大学・専門学校)
  • 学問を調べる
  • 児童文学
  • ここがおもしろい

児童文学のここが面白い

子どものころに親しんだ作品の、当時は気付けなかった奥深さを発見できることが、一番の面白さです。また、児童文学は子どもを対象とした文学ですが、「子ども」の定義は時代によっても場所によっても違います。その考え方を知ることは、仕事や子育てで子どもと関わるときに非常に役立つでしょう。(日本女子大学 家政学部児童学科 川端有子教授)

※このコンテンツは2017年~2018年の取材に基づき構成しています

児童文学の対象となる「子ども」の定義を知る

子どものころに親しんだ作品をさらに深く理解できる

一番の面白さは、自分がかつて親しんだ作品を、もう一度深く味わえることです。普通に暮らしていると、子どもの頃に読んだ絵本、ましてや児童文学の作品に触れるということはなかなかありませんよね。しかし、それらを大人になって読み返してみると、思わぬ発見がたくさんあります。
昔の外国文学なら、当時とは社会のあり方や生活、それこそ着るものから食べるもの、住むところまで違います。見たこともない食べ物や街並みを空想で補っていたのが、大人になって読めばわかることもあるでしょう。また、現代日本の児童文学であっても、作者は大人です。子どものころにはわからなかった大人の目線に気付けば、新たな発見があるはずです。児童文学を学ぶ、あるいは研究することになると、こうした発見をさらに掘り下げられるのです。
たとえば、子どものころは「どうしてこんなことするんだろう」と感じた主人公の行動も、時代背景や当時の思想を知ると、実は当たり前の行動であったり、反対に、疑問に思わなかったことが特別なことであったりといったこともあります。読み飛ばしていた描写に社会的に大きな問題が反映されていたり、小さなモノが大きな意味を持っていたりといったこともあるでしょう。
かつて親しんだ作品にもう一度向き合い、宝探しをするような、そんな楽しみが児童文学研究にはあるのです。

決まった「子ども」像などない

児童文学が対象としているのは、その名が示す通り「子ども」です。しかし、昔の児童文学を読んでみると、子どもには難しすぎる、あるいは大人でも充分楽しめるといったものは少なくありません。当時は「子ども」向けに書かれていても、それが今の「子ども」とは一致しないのです。
「子ども」は、大人が勝手に決めた概念です。時代や国によっても変わってきますし、人によっても考え方は違います。わかりやすい例えでいうと、日本では成人は20歳ですが、世界的には18歳がメジャーです。また、19世紀のイギリスでは、労働者階級では幼い子どもの労働が当たり前になっていて、その惨状が社会問題になっていました。
文学作品を紐解いていくと、私たちの常識がいかにあいまいで、変わりやすいものなのかがわかってきます。「こうでなければならない」という制約や、「子どもとはこうであるべき」という教育がナンセンスであることにも気付きます。それは、常識に抑圧されるストレスから自分自身を解放することにもつながりますし、将来、子育てをしたり子どもに関わる職業に就いたりといったときにも大事な考え方になるはずです。

取材協力:日本女子大学 家政学部児童学科 川端有子教授

全国のオススメの学校

児童文学とはどんな学問?

児童文学と他の学問とのかかわり

児童文学では何をどのように学ぶか

児童文学はこんな人に向いている

児童文学を学んだ後の進路と今後の展望

児童文学ではこんな研究をしています

児童文学のここが面白い

もっと先生たちに聞いてみよう

Photo

遊びの楽しさと、遊びの意味を気づかせてくれる先生

川口短期大学 こども学科
佐々木 美和准教授

もっと在校生たちに聞いてみよう

もっと卒業生たちに聞いてみよう

児童文学に関連する本

関連する学問もチェックしよう

大学・短大

専門学校

エリアから探す

北海道

東北

青森

岩手 宮城

秋田

山形

福島


東北すべて

甲信越

東海

岐阜

静岡

愛知 三重
東海すべて

北陸

富山

石川

福井


北陸すべて

近畿

中国・四国

鳥取

島根

岡山 広島 山口

徳島

香川

愛媛

高知


中国・四国すべて

九州・沖縄

福岡 佐賀

長崎

熊本

大分

宮崎

鹿児島

沖縄


九州・沖縄すべて
児童文学を学べる学校を探すならスタディサプリ進路
RECRUIT