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調理専門学校を卒業後、調理師となった1年めはどのような仕事からスタートするのでしょうか。ここでは、ホテルのレストラン(調理場)に就職した場合の1年めを取り上げます。実際にどのような経験を通して現場に対応するスキルを身につけていくのか、詳しく見ていきましょう。
ホテルのレストランに勤務する調理師の1年め
調理師専門学校ではさまざまなジャンルの料理を体験できるので、自分がどのような分野(和食・洋食・中華など)を目指すかは、学びながら見極めていくことになります。4月に入学して6月には就職活動が始まるので、ちょっとあわただしいかもしれませんが、就職先さえ決まってしまえば、自分が学校で何を学んでおくべきか意識しながら授業に臨むことができるとも言えるでしょう。
では、そうした学校生活を経た卒業後の主な就職先の一例として、ホテルのレストラン(調理場)で働く場合の1年めを見ていきましょう。
まず、就職して少なくとも半年間は、皿洗いや野菜の洗い物、調理場の掃除、ゴミ出しなどの雑用と、先輩のサポート業務が仕事の中心です。その後、先輩に教わりながら米洗いや食材の簡単なカット・皮むきなど、下ごしらえの作業を少しずつまかされるようになります。そうしたなかで、自分の洗った食器や下ごしらえした食材が、いつ・どこで・どうやって使われているのか、周囲の様子やスタッフの動きを見ながら、調理場の1日の仕事の流れをつかんでいきます。とにかく1年めは先輩の作業を見て教わり、受けた指示は1回で覚えること。作業は一つひとつていねいに、かつスピーディに行うこと。その積み重ねが学びとなり、調理師としてのベースが養われていくのです。
ただし、まだまだ調理を担当させてもらうことはできません。単価の高いディナーになると、調理を担当するまで10年近くかかりますし、3万円以上のコースを扱う高級料亭などでは、最初の2~3年は雑用だけというところもあるようです。
ちなみに、ホテルの調理場で働くある調理師が初めてかかわった調理は、朝食ビュッフェに出すコーンスープの「味付け」だったそうです。
「味付けといってもスープの塩加減をちょっと調整するだけでしたが、本当にうれしかったのを覚えています。初めて味付けさせてもらうまで1年ほどかかりましたが、それでも同期のなかでは早いほうでしたね」と話します。
やはりプロの料理には、ちょっとした塩加減ひとつをとっても、それ相応の技量とセンスが求められるのです。
包丁研ぎと切る練習は調理師1年めのマスト
また、調理師1年生は家での自主練習も欠かせません。特に日頃から心がけたいのが、包丁を研ぐ練習と食材を切る練習です。調理師にとって包丁は、なくてはならない大切な商売道具。切れる包丁でなければ仕事になりませんし、料理の良し悪しも包丁使いひとつで決まってしまいます。まさに、いい仕事は包丁から。食材を速くキレイに切るためには、果物・野菜の皮むきや千切りなどの練習を少しでも多く積んで、包丁の扱いに慣れることが一番です。
上杉大介※2025年10月更新
調理師。株式会社杉六 代表取締役。高校卒業後、調理専門学校を経てホテル・居酒屋・懐石料理店等のさまざまな飲食業種で修業。調理技術とともに接客経営業務も経験後、2006年、28歳で独立開業。2011年、株式会社杉六設立。現在も「食(和食)」「お酒(日本酒・焼酎)」すべて国産にこだわった業種を展開中。
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