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作業療法士の歴史を知ろう

作業療法士の歴史を知ろう

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作業療法士という仕事には、どのような歴史があるのでしょうか。あまり身近で接する機会が少ない作業療法士について、どのような職種であるかを知るためには、たどってきた歴史を知ることも一つの方法となってきます。そこで、作業療法士の現在にいたるまでの大まかな流れを追っていきましょう。

1966年に作業療法士が国家資格として認定

作業療法自体は、日本に伝わる以前から欧米にはあり、もともと欧米では作業療法という名前ではなく「道徳療法」という名前だったようです。「近代精神医学の祖」と言われている、フランスの精神科医フィリップ・ピネルが行った道徳療法が起源とされています。
精神に障がいのある人たちや素行の良くない人たちが仕事を通し成長していったという過程から、作業というものが人に大きな影響を与えることが発見されて、しだいに療法として確立されていったそうです。
日本には第二次世界大戦以降に伝わり、1957年に日本整形外科学会評議員会で「理学療法士、作業療法士を養成する」決議が採択され、1963年に作業療法士の養成学校が誕生。その後、1966年に作業療法士が国家資格として認められ、同年には「日本作業療法士協会」が発足しました。
さらに1975年には「精神科作業療法診療報酬制度」が点数化されたことで、作業療法士が正式に診療報酬を得ることができるようになり、現在へといたります。

歴史から見る作業療法の真意と理学療法との違い

作業療法は、身体や精神に障がいをもっている人、あるいはそれを予測できる人たちに対して、主体的な生活を獲得できるよう作業療法を用いて生活を維持、または向上、開発できるようなアプローチをすると定義されています。
作業療法というものへの理解を深めるため、例として『あしたのジョー』を思い浮かべてもらうとイメージしやすいかもしれません。
同作品は、主人公の矢吹丈という不良少年が、丹下段平に出会いボクシングという作業を通して更生していくという経緯をたどりますが、このようなプロセスを経て改善していく様子は、まさに作業療法的なアプローチと言えます。
また、病気などで主婦という役割・作業ができなくなった人を、そのできなくなった動作(この場合は家事)を通じて活動を取り戻していくといったように、患者さんが望む作業を通してアプローチすることが、作業療法の基本となっています。
似たような職種として理学療法士がありますが、作業療法士が行うリハビリでは、患者さんが自発的に望んだ動作ができるようになるかどうかを重視します。この点が、両職種の大きな違いと言えるでしょう。

リハビリの世界では「治療に根拠はあるのか」が常に追求され、治療法やアプローチ方法は日々更新されているのが現状です。今まで根拠があったものが覆されたり、今まで否定されていたものに根拠が出てきたり、などのケースはよく見かけられるそうです。日本では作業療法の歴史はまだ新しいものなので、今後どんどん進歩していく業界でしょう。

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