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保健師の1年目はどうだった?

保健師の1年目はどうだった?

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保健師は最初の1年目をどのように過ごしているのでしょうか。同じ保健師でも、どのような組織に所属するかによって1年目の過ごし方は変わります。ここでは企業の健康保険組合に入社した産業保健師と、市へ入庁後、区役所に配属された行政保健師の1年目を見てみましょう。

健康保険組合へ入社した産業保健師の1年目

入社後、2週間程度の研修があり、健保組合の業務について基礎的な内容を学びます。その後は副担当として業務を担当し、先輩のサポートを得ながら仕事を覚えていきます。ポピュレーションアプローチ(集団全体に働きかけることで、全体としての病気になるリスクを軽減するよう支援していくこと)や健康相談、重症化予防支援、特定保健指導、医療費分析など、業務内容はさまざまです。
半年ほど副担当として仕事を覚えた後は、いくつかの業務で主担当を任され、先輩が副担当についてくれます。
業務の流れを把握したら、作業の詳細やしくみ、健保組合の役割などについて、実務を通してさらに深く学んでいきます。健保組合では、対象者が後期高齢者になるまでに抱える健康問題など、長い人生を見据えての特徴も把握することも大切です。
健康保険組合の主な目的は医療費の適正化です。この産業保健師は医療費分析にも興味をもっていたため希望したところ、先輩と一緒に担当することができたそうです。
健康保険組合の産業保健師は担当する業務によって、対象者全体を幅広い観点でとらえることもあれば、対象者一人ひとりを丁寧に見ていくこともあります。事業ごとに業務の進め方もまちまちで、1年で業務を覚えられるわけではありません。課題は何か、どの事業を重点的に進めるべきかなど、先輩と一緒に実務にあたるうちに身につくようになります。

市へ入庁後、区役所(高齢者担当)に配属された行政保健師の1年目

入庁後、事務職などとして採用されたほかの職員とともに研修が2週間おこなわれます。この研修では公務員として守るべき法律やマナーなどを学びます。研修後に配属先の部署が発表され、職場に配属となります。
1年目は『トレーナー』と呼ばれる先輩保健師がサポートする体制があります。仕事の進め方や悩みをはじめ、仕事には直結しないプライベートなことまで相談できるため安心です。
こちらの行政保健師は、業務分担制・地区担当制のため、担当の業務と地区がふられます。
担当業務である介護予防支援では、区の高齢者が要介護状態にならないよう、必要な取り組みを考えます。例えば、介護予防に関する講演会の企画や運営です。
地区担当の業務は、担当地区の65歳以上の高齢者すべてが対象です。虐待をはじめとした、役所の介入が必要な方へ家庭訪問などを通じて支援をおこないます。はじめのうちは、先輩保健師と訪問をおこないますが、半年後には一人で訪問することもあります。
日々、さまざまな相談があり、大学で学んだことや教科書に書いてあること通りには上手くいきません。わからないことがあった場合は、先輩保健師に相談しながら仕事を進めていきます。

取材協力

中屋朋子 石川綾海

小児保健分野の看護師を目指し、大学へ進学。大学四年の時、地域看護学実習で、保健師の仕事ぶりを目にして引き込まれ、保健師の道を志すように。卒業後、行政保健師を経て、健康保険組合の保健師となる。現在は、加入者の健康維持増進、疾病予防のために何ができるのか、悩みながら日々奮闘中! 東邦大学看護学部卒業後、行政保健師として高齢者の支援に従事。その中で、働く世代の健康を支援したいという思いを抱き、株式会社おかんへ参画。営業を経て、新規事業開発の部署へ配属。企業向けに食の意識・行動変容を促すセミナーを開催し、「働く」と「健康」の両立支援を行う。

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